MIDNIGHT HERO

Deracine's blog. Music, movies, reading and daily shit.

初恋の記憶。

Like Elijah, Jeremiah, Jesus, or Paul, you may be experiencing intense loneliness ...

小学校一年か二年、七つか八つの頃だった。

その人のことは、名前も容姿も声の抑揚も、はっきりと覚えている。

 

なぜその記憶が鮮明であるかというと、いくつか理由がある。

 

その頃の母との思い出が、生々しく残っていて、私は母に、その人のことが好きだとあからさまに伝えていた。

恥じらいもなく、あえて言えば、口ぶりに照れ笑いを含ませながら。

 

今となっては、そんな自分が嘘のようだが、その告白の一言一句をいまだに覚えている。

(そののち、私は母へこんな告白をしたことを、つくづく後悔した。)

 

ある日、くだけた感じの、他校の先生が、授業にやってきた。

授業のあと、その先生は、このクラスの人気者は誰か、というようなことをクラス全員に尋ねた。

 

みんながその人を指して、○○さんです、一番成績もいいんです、と声を上げた。

すると、その先生は、その人の体を胴上げするように抱え上げた。

おかっぱ頭に近い髪の毛が上下に揺れ、その人の歓声と笑顔があたりに弾けていた。

私は、遠くの虹を見るようなまなざしで、そこにいた。

 

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その人は、それほど身の丈がある方ではなかったが、私はクラスで一番か二番目くらいに背が低かった。

だから、その人より私の方が小さかった。

 

その人は、私と接する機会があると、私の話を聞き、そうなの、と頭を撫でてくれることがあった。

ともに異性の意識が薄い、幼い頃の淡い友愛だった。

彼女との会話は、姉と幼い弟のようだった。

 

それでも、月日の経つにつれ、その人と接するときの胸の鼓動は、大きくなった。

話し掛ける言葉も、どこかぎこちなくなり、取ってつけたような会話になった。

 

思えば、それが記憶に残っている最後の会話だったのかもしれない。

その人は三年生になる前に転校してしまった。

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その人と再会したのは、高校一年のときだった。

小さな町の唯一の進学校で、成績のよかった子同士が出会うのは、めずらしいことではなかった。

 

およそ七年ぶりに出会ったその人は、とても小さく見えた。

 

その頃、私は自分をもてあまし、もがき苦しんでいた。

いじめにあい、落ちこぼれの登校拒否児のレッテルを貼られ、赤点ばかりで出席日数も足らず、卒業も危ういと言われていた。

 

その人がどんなに美しく輝いていても、私の眼には、澱んで小さなものにしか見えないのは当然だったかもしれない。

 

親にも先生にも世間にも見放されたと気づいたとき、私はある決心をした。

 

復讐のために勉強をしてやる。

馬鹿にした奴らを見返してやる。

 

それだけが目的の、勉強だった。

私の心根が腐り始めたのは、いうまでもない。

 

それでも、その人は変わらず私の心の奥底にいた。

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クラスが違っても、教科は選択制で、その人とは時折同じ授業を受けた。

だが、こっちはグレかかって、友人はひとりもいないのだから、その人にだけ、話しかけようもない。

 

その人は、仲のよい女友達と、いつもおしゃべりに夢中だった。

ところがふと気づくと、その人は時折、私に視線を向けていることがある。

 

よくよく注意して見ていると、その人としゃべっている親友が、私を想っているらしかった。

人として出来損ないの私を想う親友のことを、かわいそう、と口元が動いているのだった。

 

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Nothing Like the Sun

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高校生活が終わり、その人がどんな人生を歩んだのか、私は何も知らない。

 

ところが、ある年齢を過ぎたあたりから、頻りにその人が、夢の中に現れるようになった。

なにか遠いまぼろしに会うように、無くしたものにすがるように、その人は私に語ろうとする。

 

これは、私の無惨な高校生活の、心残りなのかもしれない。

 

その人は、今どうしているだろうか。

私は老いぼれてしまったが、その人は、まだはつらつと、弾けた笑顔で暮らしているだろうか。

 

まさか、鬼籍に入ったがために、私の想いに気づいてくれたのだろうか。

 

私は、そんな縁起でもないことを、モヤモヤと空想し、終わりの日々を生きている。

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あとがき

薄々感じていたことではあるが、私が書くものの底流には、青春への悔恨がある。

このブログを書いているのも、過去の至らなかった自分へ向けて、ひとりごちているようなものだ。

 

今は、あまりに無知蒙昧だった自分に呆れ、少しであれ若い人の訓戒になれば、などど思っている。

 

最後に、前回のエッセイに続き、お読みくださった方に感謝します。

Loneliness

二十歳の頃。

Station

二十歳の頃。

私は、市井の凡人にすぎない。

だから、こんな私事など、だれも関心はないだろう。

 

だが、思春期の少年は、はたと気づけば老年を迎えている。

そんな一例だと思っていただけばよいと思い、書くことにした。

個の物語は、普遍に通じるものだ。

 

今後、私には、多くの時間が与えられる。よって、こんな書きものが増えてくるだろう。

 

いつものごとく、ブログ版 DJ だから、内容にちなんだ曲は添える。

それは、新聞小説の挿画みたいなものだと、思ってもらえばよい。

いつのまにか少女は 井上陽水

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その頃、私は怠惰な学生だった。

十九のとき、福岡から都会の街にやってきて、初めて一人暮らしを始めた。

 

高校時代は、いじめにあい、引きこもり気味の登校拒否児で、人づきあいなどしたことがなかった。

だから、忌わしい故郷を離れ、せいせいすると思っていたが、違った。

 

学生生活を送るために、最低限、必要な人としての知識や習慣、礼儀すら欠けていた。

一人、世の中に歩み出てみれば、そんな自分に呆然としたのだった。

 

そのとき、今の自分に大切なのは、学問より人間関係だ、と思った。

そして、人との交わりがふつうにできるようになりたいと思い、なにかと無理をした。

 

私は、心を病んで、思春期病棟に入り、しばらくの間、生活することになった。

Eleanor Rigby      The Beatles 

Eleanor Rigby

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病院を出てからも、それほど急激に人が変われるはずもない。

 

その頃の私は、ほんとうに世間知らずだった。

人間というものを、知らなかった。

 

他人との交際が長続きしたことがなく、友人になっても、必ずと言っていいほど、つきあいを自分から放棄してしまうのである。

落ち込んでは、一人、下宿の布団にくるまり、引きこもっていた。

 

人として、世の中を渡ってゆく知恵も才覚もなく、暗闇に堕ちてゆくだけの蒼さがあった。

朝夕を送るのも苦しく、孤独に苛まれ、太宰治や坂口安吾を読むことだけが救いだった。

 

一人がつらくなると、ひたすら街を歩いた。

人混みに紛れ、精神の疲弊を肉体に置き換えることで、かろうじて息をしていた。

 

学舎へ足を運ぶことは、苦痛でしかなかった。

学校嫌いの私が、なぜ懲りずに進学したかと言えば、私をいじめた連中を見返すためであった。

 

私は、学問をしたくて進学したのではなかった。

その事実に、進学したあと気づき、またも唖然とした。

 

新たな学舎で、私は、再び落ちこぼれた。

周りは皆、初めから優等生で、この学校に入ってきたエリートに見えた。

親からの仕送りを受け取るのも、また苦しいことに思えた。

 

私は、いまだに自分の若い頃を憎む。

自意識ばかり過剰で、性欲ばかり強く、妬み嫉みばかりで、希望の大きさ故に絶望がある。

 

まったく、私の青春とは、ろくなものではなかった。

のちに、太宰治に師事した小山清が、何かに同じような感想を書いているのを読み、私は激しく共鳴したものだ。

Message in a Bottle         The  Police

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ここまで読んで、少しも具体性が無い、と思う人がいるかもしれない。

 

太宰治は、小説を書くことは、日本橋の真ん中で仰向けに寝る事と同じだ、と言った。

あらゆる芸能に通じることかもしれないが、自分の羞恥心を捨てなければ、文筆の業は成し得ない。

 

しかし、時代は難しくなって、私事のつもりが、他人に思わぬ迷惑をかけないとも言えなくなっている。

それは、私が無名の市井人であれば、よいというものでもない。

恋愛譚となれば、それはいや増す。

 

この苦しい時期、私は何人かの女性に恋したと思っていた。

しかし、私は激情から醒めると、すぐに恋愛ではなかったと気づいた。

 

ありていに言えば、私は学業や親の要求から逃げるために、女性にすがっていたのだ。

幸いに、私は女性たちに相手にされなかった。

 

そんな類の情熱が、報われていいはずがない。

そう思っていた。

その後も、申し訳ない気持ちばかりが募った。

 

なにか振られたことへの負け惜しみのようだが、これは私が泥にまみれながら、実感したことだ。

 

だが、この時期の恋愛なんていうものは、そんなものかもしれない、とも思うのだ。

異性を愛するなどという理念も感覚も無く、ただ本能的に相手を求める時期なのかもしれない。

 

多くの人は、そうやって、結びつきを悔やみながら、生きてゆくのではないだろうか?

そして、お互い頼り頼られることを、無意識にやっていたりするものなのではなかろうか?

そんなことを、今、思っている。

LADY       甲斐バンド

LADY

LADY

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本編は、これで終わりである。

読む人が読めば、私がなぜ、こんなものを書く気になったかは、おわかりだろう。

 

山田太一さんのエッセイに「三か月だけの日記から」というものがある。

(『路上のボールペン』収録。)

その冒頭に「二十歳のころ」という課題で、と副題が付いている。

 

つまり、その課題をそのままに、自分の事として書いたまでなのだ。

山田太一さん気取りで。

そういう訳で、今年は終わりです。

最後は、今年、私が一番聴いた曲。

 

来年が、皆さんにとって、よい年になりますように。

おやすみなさい。

さよならの今日に あいみょん

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Festliche Stimmung: 31. Dezember auf Holzkalender mit Bierflaschen

脚本家・山田太一の世界。ドラマ 「 想い出づくり。 」結婚ファシズムに立ち向かう女性たち。

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

 

本日は、脚本家・山田太一の世界、ドラマ「想い出づくり。」です。

 

なぜこのドラマを最初に選んだのかと言えば、本当によくできたドラマであるということ、その一点に尽きます。

脚本はもちろんのこと、キャストも、演出も、音楽も、すべてが素晴らしい。

 

今の若い女性にしてみれば、こんな、女をバカにしたドラマってある? と思う方も少なくないでしょう。

しかし、かつてはこういう時代だったのであり、現実の結婚制度というものは、世代に関わらず、今もなお、多くの人たちを縛っています。

 

この作品は、決して他人事とは思えない、自分たちの周囲にいる等身大の女性像に、しみじみと共感できる、そんなドラマなのです。

 

また、現在、この作品はU-NEXT で配信しており、未加入の人はすぐに無料トライアルで観ることができます。

 

この記事を読まれたら、すぐにでも観たくなるような記事にしたいと思います。

それでは、ドラマのテーマ曲。

 

この曲聴いたことある、懐かしい、と当時を振り返り、余韻に浸る方も多いことでしょう。

演奏はフルート奏者のザンフィル。

作曲は、小室等です。

想い出づくり  ザンフィル

AgainII-Love Dramatics-

結婚ファシズムへ抵抗することの難しさ。

このドラマのON AIRは、1981年。

適齢期という言葉も現在では死語に近いですが、当時の時代背景は、とにかく男社会。

女性管理職など、ほぼ皆無と言っていい時代です。

 

20歳を過ぎて数年経つと、女性は周囲から、結婚、結婚と有形無形の圧力に押しまくられる。

今だったら、セクハラ、パワハラ、なんと言われることか。

それが家庭でも職場でも、大手を振ってまかり通っていた時代。

 

この結婚ファシズムとでもいうものに、若い女性が対抗するには大変な意志を要したのです。

 

まず女性自身が、女の幸せは結婚とか大真面目に言い、褒め称えられていたのですから。

もちろん、結婚したくてすること自体に、問題があるわけではない。

 

とにかく猫も杓子も同じ行動をすることに、少しくらい異議を唱えてもいいのではないか、と今だったら思いますが、当時はそうはいかなかったのです。

日本社会は、そういう一般常識をはみ出した考え方をとかく排除したがるのです。

いろんな世界標準の影響で、言葉には出しにくくなっていますが、現在も、さほど変わったとは言えないと思います。

 

その反動のせいか、途方も無い差別主義者や、ファナティックな愛国主義者が、ハッキリとした物言いで、多くの支持を集めているのも、今の時代のいびつさかなと感じます。

 

女性たちは、せめてもの抵抗ということを意識してか否か、時代をくだるごとに、結婚しなくなってきました。

 

仕事をして、結婚して、子供を作って、ゆとりある生活を築く。

もはや、そんな理想の暮らしができるとは、とても考えられない、夢を描けない現実が社会を覆ってしまったのです。

 

それでも、まだまだ地方では、結婚至上主義の考え方は、ほとんど変わっていないようにも思えます。

仕事をする女性は増えたけれど、私は結婚しない、と言ったりすると、職場ではセクハラになるからあまり言われないけれど、家族や親戚たちは「変わったおなごだ」という言い方でしか、とらえようとしない。

 

変わったようでいて、実際はそう変わっているわけではないという気がします。

このドラマは、そんな女性たちの、愛情と結婚をめぐる物語なのです。

ドラマの参考文献として、テロップにクレジットされていた「ゆれる24歳」。

 

男社会に生きる女性たち、三者三様の青春群像劇。

それでは、ドラマの登場人物を中心に、物語のさわりの部分をご紹介します。

 

物語は、仕事を持つ20代前半の女性たち、3人の出会いから始まります。

演じたのは、古手川祐子、田中裕子、森昌子。

(山田太一さんは、基本あてがきなので、イメージがわきやすいよう、以降キャスト名で登場人物を呼ぶことにします。)

〔あてがきとは、脚本家がキャスティングされた役者をイメージして脚本を書くこと。〕

 

「映画なんか観る? 海外旅行に興味ない?」

3人は、街行く女性に声を掛けるキャッチャーの誘いに乗って、旅行会社の説明会に揃って出席します。

 

香織役の田中裕子と典夫役の柴田恭兵。

 

その女性キャッチャーが柴田恭兵。

柴田恭兵は、チンピラふうで、ワルだけど、どこか憎めない、二枚目。

序盤では、3人の目の仇にされて散々な目にもあい、何度も彼女たちのアパートから叩き出されては、目を白黒させて昏倒するような、笑えるシーンも。

 

この説明会で募集する、格安の会員制海外旅行クラブは、結局のところ入会金詐欺なのですが、勧誘員の柴田恭兵は、入会金を返せと迫る3人のひとり、古手川祐子に一目惚れしてしまいます。

 

久美子役・古手川祐子。

 

古手川祐子は、静岡の実家を飛び出し、東京に出てきて一人暮らしをしている女性です。

職場は、小田急ロマンスカーの中。

「走る喫茶室」勤務の接客乗務員で、乗客におしぼりや飲み物、お弁当を配ったりする毎日。

 

一方、柴田恭兵は、女性を引っ掛けるような仕事しかしていない、グウタラで不良じみた男。

古手川祐子が下宿しているアパートや職場の周りをしつこくうろつき、トリッキーな行動や芝居がかった告白で、彼女の心を揺さぶってゆくのです。

 

ここら辺の感想を、九州のおふくろたちに言わせれば、「しょうもなか男に引っかかってくさ、どんこんしょんなかねえ」、となるのですが(笑)。

 

 

田中裕子は、やはり実家のある福島から東京に出てきて、一人暮らしをしているOL 。

商事会社に勤めて、お茶くみやコピー、書類の整理など、男性の補助的な作業を強いられ、仕事にも恋愛にも生きがいを見出せない、ため息ばかりの日常の中にいます。

 

そこで、上司である課長から見合い相手を紹介してもらったりするのですが、無難そうな相手にいまひとつ、燃え上がれない気持ちが勝ってしまう。

そこで、ひょんな落とし穴にハマることに。

 

のぶ代役の森昌子。

 

森昌子は、唯一東京生まれの下町育ち。

学歴の無い父親は小さな工場の職人で、父母と弟の4人暮らし。

 

女性作業員ばかりの工場に勤める、地味な女性です。

森昌子とは、意外なキャスティングですが、これが見事にハマります。

 

そこで、父親の勤める工場の社長の甥と見合いをすることに。

盛岡から見合いに来て、ガソリンスタンドとドライブインの経営者というふれ込みで、とにかく押しの強い、ガサツな男。

 

これを演じるのが、加藤健一です。

この役ほど、カトケンの個性を引き出したハマり役はない。

 

たとえば、喫茶店に入ると、待ち合わせしている森昌子の目の前で、両手でパーンと音をさせておしぼりの袋を破り、思い切り顔中をくまなく拭います。

これが一事が万事で、とにかくダサい、東北弁丸出しの中年男です。

 

右から森昌子、加藤健一。

 

しかし、加藤健一はお見合いを断られても、森昌子を決してあきらめないのです。

土産物を持参したり、父親の工場の社長を頼ったり。

 

ガンとして、あきらめません。

しまいには、2階にいるのぶ代の部屋まで押しかけて「交渉」に当たります。

この厚かましさには、ほとほと手を焼くしかないありさまです。

 

こうして、三者三様のアンチ結婚ドラマが進んでいきます。

3人は、互いに近況を報告し合い、力を合わせて、困難に立ち向かってゆくのです。

想い出づくり・予告編

常識をはみ出したものの魅力。

序盤を観ながら思うのは、柴田恭兵の、古手川祐子への愛情表現についてです。

これは今だったら、完全にストーカーで、誰しもアウトと思うでしょう。

 

しかし、今の時代はストーカーという概念ががあるから、そう見えてしまうところがある。

それゆえ、柴田恭兵の魅力を、古手川祐子のように発見することは、とても難しくなってきていると思います。

 

恋愛において、好きになった相手を求めずにはいられない、そんな激情を抱くのは、ごくふつうのことでしょう。

そういう激情のせいで、相手へのしつこいくらいの求愛行動に出る人間は、今だっていないはずがない。

 

もちろん、ほんとうの愛情なのかを見極める目は必要です。

 

しかし、今の時代、求愛される側はちょっとしつこくされると、これはストーカーだと思って過度に警戒したり、求愛する側は恋焦がれているのに、ストーカーという言葉が浮かび、これ以上しつこくできないな、とか思ってしまうのではないでしょうか?

 

現代は、あふれかえる情報のために、刷り込まれた概念が多過ぎて、人物やものごとを、もっと柔軟に、しなやかに捉えることが難しくなってきているのではないでしょうか?

 

柴田恭兵のような人物を描くことで、こんな愛情表現しかできない男もいていい、という山田太一さんのドラマ的意図があることは、確かでしょう。

 

このことは、森昌子の見合い相手、加藤健一にも言えます。

ちょっと、とんでもなく非常識な人なんだけれども、あまりに型破り過ぎて、その魅力に気づきにくい。

だけど、常識からはみ出していると、どこか惹きつけられる。

 

そんな人間の魅力を、山田太一さんは描きたかったのだと思います。

 

想い出づくり (山田太一作品集)

山田太一脚本の中でも、屈指のエンタメ性を発揮したドラマ。

山田太一さんのドラマは、ミステリーではありません。

平凡な人々の暮らしをていねいに描きながら、エピソードを重ねていく。

 

けれど、ありふれた生活を揺さぶる人物や出来事によって、玉突きのように、登場人物たちの様相が変化してゆきます。

 

平凡な日常が、いつのまにか姿を変えてゆく様は、劇的でスリリング。

これが脚本の力なのだと、痛感させられるのです。

 

まず、2話まで観たら、もうこの続きを観ずにはいられなくなるでしょう。

 

そこで、面白さの要素をいくつか挙げていきます。

どうしても、多少のネタバレは含んでしまいますので、純粋に先入観無くドラマを観たい方は、ドラマ全編を先にご覧になってください。

 

その方が、面白くこの記事が読めるかもしれません。

観てしまってのちに、この続きを読んで頂けたら、嬉しい限りです。

①造形されたキャラクターの見事さ。

主役の3人、古手川祐子、田中裕子、森昌子、それに柴田恭兵は、先ほども紹介しました。

役どころは、ピッタリ、それぞれの持ち味が活かされています。

 

古手川祐子は、気が強い反面、ちょっと甘えん坊なところがある、夢想家。

柴田恭兵とのことで気がめいってしまうと、静岡の実家の両親に甘えたくて、帰省してしまうようなところがある。

 

田中裕子は、夢想家だけれど、物事が見え過ぎて困惑しているようなリアリストの面も。

彼女が課長から引き合わされた矢島健一に、見合いという風習の没論理性を愚痴るところなどは、とても説得力があります。

 

森昌子は、いかにも下町育ちで、工場で働いていそうな地味な女性。

3人の中では、一番奥手で男性と付き合ったことも無さげな、純情で素直な性格です。

勉強のできない高校生の弟を、親身になって心配しており、そんな優しさもある下町の人情家なのです。

 

 

加藤健一は、さきほども言ったように、森昌子に強く結婚を迫る役どころが見事です。

観ていて演技者としての迫力がすごい。

 

こんなに存在感のある役者がいるのかと、感嘆せずにはいられない。

画面に登場するたびに、可笑しくて笑えて、とにかく面白いです。

 

役者としての彼は、当時から加藤健一事務所を立ち上げ、現在に至るまで、下北沢の本多劇場で、定期的に芝居を打ち、主役を演じています。

私が小演劇の世界に惹かれ、下北沢に通うようになったのは、加藤健一の芝居を観たかったからでした。

 

右から、古手川祐子、田中美佐子。

 

そして、彼らの周りにいる人々の造形も素晴らしい。

柴田恭兵には、元カノが付きまとっています。

 

これを演じているのが、当時はまだ無名だった田中美佐子です。

クレジットには、田中美佐、の名前で出てきます。

 

田中美佐子は、柴田恭兵の周りを影のようにうろつき、古手川祐子の強力なライバルとして、立ち現れます。

古手川祐子とは逆のタイプで、気は強いところは同じでも、優男(やさおとこ)の柴田恭兵を甘やかし、体の魅力で引き留めようとします。

 

典夫役・柴田恭兵、古手川祐子の父親、吉川武志役・児玉清。

 

古手川祐子の父親を演じるのは、児玉清です。

娘の事を心の底から心配し、娘にも男にも振り回されながら、二人の理性に訴えかけて説得するその姿には、本当に心を打たれます。

 

みなさん、児玉清といえば、華丸のモノマネをイメージする方が多いと思います。

しかし、実は、というのも変ですが、数々のドラマに出演して、素晴らしい演技を見せてくれた、すごい俳優さんです。

 

山田太一作品では「想い出づくり」より少し前の「沿線地図」でも銀行員の父親役で、やはり見事な存在感でした。

 

池谷信吾役・佐藤慶。

 

田中裕子の実家の両親は、佐藤慶佐々木すみ江です。

佐藤慶は、これも「想い出づくり。」と前後して書かれたNHKのドラマ「夕暮れて」でも佐藤浩市の父親役が素晴らしかった。

 

福島の市役所勤めで、お堅い役人肌。

娘の東京での生活を心配して、娘のアパートにひょっこり現れ、思い上がりも23までだ、などと福島訛りで結婚を迫るのです。

その地方の役所勤めの中年男という佇まいが、うまくはまっていて、これまた面白いのです。

 

佐藤慶の役の見せどころは、それだけではありません。

毎日を仕事に明け暮れているうちに、若さというものから、いつの間にか遠ざかっている中年男の、若さへの憧憬や羨望、これからはただ歳を取っていくだけだという焦燥と諦念を表現しているのです。

 

平成となって、数年経った頃。

NHK BS の草創期に、「山田太一の世界」という番組が、1ヶ月ほどのあいだにわたり、放送されたことがあります。

 

その中で、司会が八千草薫さんで、山田太一さんご本人が登場されて、TBS の大山勝美さんなどと対談をされる番組がありました。

 

番組では、ドラマの出演者がVTR で登場して、いろいろなコメントをするのですが、佐藤慶は、「想い出づくり。」の役でもらったセリフを、その場で読み上げていました。

信吾「年とって行くとな、若えってことが、まぶしいような気がするもんだ。身に沁みて若さが縁遠いような気がするもんだ。会合ったって、四十五十ばっかで、急に気ィつくと、若ェってことは、ずーっと遠くに行ってしもうとる。」

(大和書房「山田太一作品集12 想い出づくり。」より引用。)

 

佐藤慶は、先ほどあげた「夕暮れて」でも、そういう役どころでしたから、とりわけ思い入れが強かったのだろうと思います。

 

佐々木すみ江は、この後「ふぞろいの林檎たち」で、中井貴一の母親役で出てきます。

夫よりも歳上で、教師上がりの嫁という立ち位置で、これまた娘の結婚について、やかましく干渉します。

ここらの演技には定評のあるところで、また大いに笑わせてくれます。

 

 

そして、森昌子の家族。

父親は前田武彦、母親は坂本スミ子。弟は、安藤一人

左手にいるのが、前田武彦の勤める工場の社長夫妻、三崎千恵子高桐真です。

 

この家の茶の間での会話も、また面白い。

どうぞ、ドラマで堪能してください。

 

②一度聞いたら、忘れられないセリフの数々。

山田太一さんは、役者に対して、セリフを一言一句変えないように、と言っていたことで有名です。

それが役者でも演出家でもない、山田太一さんの、脚本家としての矜持だったのだと思います。

 

それにしても、人間の心の機微を捉えるセリフの豊かさには、驚かされるばかりです。

どうして、こんなにいろんな人の心がわかるんだろう、と思ってしまいます。

 

ここでは、①でお話した登場人物たちの、恋愛と結婚をめぐる台詞の数々を、ご紹介します。

(引用元は、大和書房「山田太一作品集12 想い出づくり。」です。ト書の一部は省略させて頂きました。)

 

典夫「他になんにもねえのか、手前ら、結婚までに、他になんにもねえのか?」

香織「なんにもなかないわよ」

典夫「なにがあるんだ? なにがあるんだ?」

 

テレビの画面

桂文珍「女の人っちゅうんは、クリスマスケーキと同じでんな。二十五過ぎたら急に売れんようになる」

 

のぶ代「だから来ないでください。もう、あの、お見合いのことは、正式にお断りしたんだし、来るの、変だと思いますから」

二郎「いえ、諦めません」

のぶ代「だって、それじゃ」

二郎「あきらめないこと。その一点で、私は自分の人生を切りひらいて来たんでございますから」

 

信吾「二十三の女に、他になんがある?」

香織「なんだってあるわよ。仕事で、どういう苦労してるか、とか」

信吾「そんな事はいっときのことだ。問題は、なんだかんだ言うたって、結婚だ。どんな男と結婚するかで、女の後半生は決まっちまうだぞ。それがこの一、二年で、決まるだ。七十、八十まで生きるとすりゃあ、これからの五十年以上が、この一、二年のお前の選択にかかっとるだ」

 

のぶ代「お母さん、あの人と本気で結婚しろって言うの?」

静子「しろとは言わないよ。しろとは言わないけどね」

のぶ代「私、本気でやだっていってるのよ」

静子「お化けやフランケンシュタインじゃないんだよ、あの人は」

 

典夫の部屋の外

妙子「そりゃあ、あいつをひっかけりゃあ、あとあと金になるだろうけどね、そこまでやることはないって、みんな笑ってるよ」

典夫「ー」

妙子「私だって、笑っちゃうね、ハハハハ。カテリーナのマスターの奴、評価するね、だと。ハハ、冗談でしょ。女にいいとこ見せるなら、もうちっと」

典夫「ー」

妙子「気の利いたことして貰いたいよう」

典夫「ー」

妙子「働きゃあ女が惚れんならね、全国の飯場のお父さんは、女にもてもてのはずじゃないの。ふざけんじゃないよ」

妙子役の田中美佐子。テレビ初出演だった。

 

由起子「だって、お父さんはねえ」

香織「聞いたわよ」

由起子「若い女のお尻追っかけ回して、市役所休んで、行方不明になったりしたのによ」

香織「行方不明は(オーバーよ)」

由起子「全然非難されないどころか、お堅い池谷さんも人の子だったなんて、株上がったりしてるのよ」

香織「(苦笑)」

由起子「それならまだしも、裏切られた私の方は、どうよ? 気の毒だなんていってくれる人はいなくて、あの先生上がりの怖いような奥さんじゃ、浮気もしたくなるだろうってまるで浮気は私のせいみたいなんだから」

香織「わかった」

由起子「お金くらい使わなきゃ、おさまりゃしないわよ」

由起子役の佐々木すみ江。

 

久美子の声「男の人は、努力をしたりすると、それで自分の人生がひらけてくるけど、女は余程の力がない限り、努力をしたり、仕事を一生懸命しても、たいていは結婚する相手次第で後半の人生が決まってしまう。私は、なんとかそんな風じゃなく生きて行こうと思うけれど、特別なにか才能があるというわけじゃないしー」

 

マスター「お宅、本当に本気なの?」

典夫「なによ、それ」

マスター「遊びなら、彼女可哀想だよ。親御さんも、随分苦労してる」

典夫「本気だよ」

マスター「だったら、何故仕事探さねえんだよ? なにふらふらしてんだよ? ちゃんとしろよ」

典夫「ちゃんとってなんだよ?」

 

香織「心から好きになれる人っていうのが、どうして理想が高いの?」

由起子「あんたの基準が高いじゃない。岡崎っていう人、とってもいいそうじゃない」

香織「お父さんが、よくったって」

由起子「ほどほどによけりゃあ、決心した方がいいの。そんな、白い馬に乗った王子さまが現れるわけないんだから、そういう人と一緒になって、そのうち、かけがえのない人だなって、そういう風に思ってくるもんなの」

香織「ー」

由起子「帰る気ないなら、その人と一緒になんなさい。なんなさい! 贅沢いってないで!」

香織「逢ってもいないのに、よくそんなこといえるわねえ(とクッションを母にいくつも投げつける)」

 

のぶ代「私はいやなの。私はそんな人と一緒になりたくなかったの。何度もそういったわ。でも、みんなで、人生こんなもんだとか、義理が悪いとか、男なんてみんな同じとか、お金があればなによりとか、よってたかって、おどしたり、すかしたりして、ここまで持って来たんじゃない。私、仕様がないかなあ、と思ったけど、やっぱり嫌だって分かったの。嫌なの。私は心から、対等に私を愛してくれる人と結婚したいの」

 

信吾「ええか。尻馬に乗って、付け上るんじゃねえ。」

香織「私がなによ」

信吾「八件もの見合いの話を、にべもなく断って、それじゃこっちに恋人がいるかっていやあいねえ、という。それじゃあ人生なめてるとしか言いようがねえ」

 

 

典夫「ー久美子さんは」

武志「気に入らないんですよね」

武志「うむ」

典夫「金だけじゃなくて、少しは働いてて楽しい仕事を、あっちこっち探してやって行きたいんだけど、そういうのは、やだっていうんですよね」

武志「うむ」

典夫「一つの仕事をずっとやれっていう。一日机に向かってるとか機械をいじってるとか。しかし、特別金になる訳じゃなし、なんでそんなのがいいのか分かんないのよね」

武志「そりゃあ長い目で見てるからだろう。当座入る金は少なくても、定職についていれば、昇給もあるし、保証もある。目先の面白さで転々としてたら、そりゃ今はいいかもしれないが、少し年を取ったら、仕事はなくなるだろう」

典夫「だから、なくなったら地道にやるしかないでしょう。それまで自由にやりたいっていうのが、どうしていけないんだか」

武志「不安なんだよ。女はそれでは不安なんだ」

典夫「ー」

武志「いま職を転々としている人間が、三十になったら地道になるという保証はない。女は、結婚の相手に安定が欲しいんだ」

典夫「ー」

武志「ほんとに、あの娘が好きなら、定職についてくれよ」

典夫「ー」

武志「そして、結婚してくれ」

典夫「ー」

武志「たしかに、それは君を縛ることになる。定職も君を縛るし、結婚も君を縛る。そうやって、自由を縛られるのが嫌なら…別れてくれ」

典夫「ー」

武志「これでも親なんでね、同棲を我慢しているのも限度がある。もういいだろう。もうどっちにするか決めてもいいだろう」

典夫「ー」

武志「こんな(感情溢れ)話の分る親はめったにないぞ。少しは、こっちの身にもなれよ」

典夫「(間あって、うなずく)」

 

 

この場面、父親の心情あふれる児玉清の熱演は、本当に感動ものでした。

ここが、私の一番お気に入りのシーンかな、と思います。

 

ドラマには、まだまだ、こんなセリフはあって、シナリオにはない楽しい演出も、いろいろ盛りだくさん。

これ以上、続けると、全編観てくださいという感じになりますので、ここらでやめときます。

 

雑踏の中の言葉。

ドラマの最後。

渋谷の雑踏に紛れて、3人が別れ別れになるシーンがあります。

 

このシーンまでたどり着いた皆さんは、ここで流れる古手川祐子のモノローグと、まったく同じ気持ちになるはず。

想い万感、という素晴らしいラストです。

 

山田太一さんは、街の中で、ふと聴こえた声が、とても魅力的だと書いていらっしゃいます。

ドラマを書く楽しみの六十パーセントぐらいは、それに類する台詞がいきいきしてくる場を作ることにある、と。

 

どこにでもいる女性たちの、街や職場で聴こえる言葉が、これほど素晴らしく、美しい結晶となったドラマは、そうそうないはず。

 

皆さんも、もう一度、その声を聴いてみてはいかがでしょうか?

 

 

本日は、これで終わりです。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 

最後の曲。

サビが、あー、って感じですが。

〇〇ちゃん  あいみょん

○○ちゃん

○○ちゃん

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想い出づくり DVD-BOX 全14話収録

想い出づくり DVD-BOX 全14話収録

クリスマスイヴの「照和」に「かりそめのスウィング」が流れていた。

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。


この写真は、本日撮影した「照和」の店先です。

コロナ禍もようやく収束し、ジングルベルに浮かれた街は、たくさんの道ゆく人で賑わっていました。

 

今日も、照和で写真を撮って来ましたので、ご紹介したいと思います。

かりそめのスウィング  甲斐バンド

かりそめのスウィング

かりそめのスウィング

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好きな照和出身アーティストのリクエスト。新聞のスクラップ。

お店の方が、ひとりで入って来た私に、声をかけてくれました。

「どなたの曲をかけましょうか?」

 

好きな出身アーティストの、リクエストができるのです。

甲斐さん、とリクエストすると、早速、どでかいアンプから、この曲が流れて来ました。

かりそめのスウィング

かりそめのスウィング

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店には、出身アーティスト関連のスクラップもたくさんあります。

 

店の人は、甲斐よしひろの西日本新聞連載の「九州少年」の切り抜きノートを持って来てくれました。

これは、単行本になっているので知っていましたが、切り抜きならではの意匠が施されていました。

表紙には、漫画家の萩尾望都さんのイラストが貼り付けてあるのです。

 

新聞連載のとき、日本には、挿画という文化がありますね。

そのときの一枚でした。

 

この挿画は、甲斐よしひろの少年時代。

この切り抜きは、西鉄ライオンズの思い出を語ったもの。

 

挿画には、もう一枚ありました。

シンガーになってからのもの。

ほとんど少年時代と変わってないですが、これが萩尾望都さんにとっての甲斐よしひろなのでしょうね。

萩尾望都さんは、甲斐よしひろの大ファンで、甲斐バンドの楽曲タイトルを題名にした漫画を描いているほど。

甲斐がこの連載を書くときに、萩尾望都さんに、文章指南を受けに行ったと記憶しています。

 

ちなみに、この文章に出てくるボンゴ奏者。

これが、下の記事で紹介した、フルノイズの井上マサルさんです。

 

氷の世界  井上陽水

氷の世界

氷の世界

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井上陽水の記事スクラップ。

寒い日が続いていますので、実感として聴きたくなりますね。

 

井上陽水は、ほんとうにすごい人で、1973年にこの同名タイトルのアルバムが、日本初のミリオンセラーを記録。

 

そして今、誰でも知っている代表曲「少年時代」を書いたのが、1990年。

20年近く経ってからです。

そして、中島みゆきやユーミンなどと並んで、時代を通して常にヒット曲を出している。

 

果たして、井上陽水のスクラップブックもありました。

照和にあるスクラップノート。

上左 甲斐よしひろ、上右 財津和夫、下左 井上陽水、下右 武田鉄矢。

 

これも、西日本新聞の連載。

ただし、本人が書いたものではありません。

 

あまり、保存状態が良くないので、陽水ファンでもある私は、新しいスクラップブックに貼り直して、読み通したいと思いました。

「九州歌謡地図」。

けっこう、長い連載なのです。

 

この記事は、井上陽水を見出した、RKB 毎日放送のディレクター・野見山實さんの視点で陽水のデビュー秘話を綴ったもの。

氷の世界(限定盤)(UHQCD)

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この本も照和にありました。ファン垂涎です。

音のそとがわで (1975年)

 

訪れた人が綴る照和ノート。

お店には、照和ノートというものがスクラップに並んで置いてあります。

訪れた記念に、ファンが書き記す雑記帳です。

 

直近では、今年チューリップの50周年記念コンサートがあり、そのついでに寄った方々が書いていらっしゃるようでした。

ここは、ファンの聖地巡礼の場であるのです。

 

今回、私も書いてきました。

下の写真のやつにです。

店の人にボールペンを借りて、もちろん直筆です。

店の人が、リニューアルして次のノートを作りましょう、と言っていましたので、皆さんが訪れるときには、新しくなっているかもしれません。

 

最後の曲。

今年も戦禍は止むことなく続いています。

しかし、ひどい世の中と言っていても、なにも変わりません。

 

偽善者と呼ばれてもいいではないですか。

世界の困窮に苦しむ人のために、募金でもなんでも、出来得る範囲で、行動を起こしましょう。

募金は、ユニセフや、国境なき医師団など、信頼できるところへ。

それでは、最後の曲。おやすみなさい。

Happy Christmas (War is Over)       JohnLennon & Yoko Ono 

Happy Xmas (War Is Over) [feat. The Harlem Community Choir]

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脚本家・山田太一の世界・序章。世の中に適応できないことの魅力。

街で話した言葉―山田太一談話集

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

 

皆さんは、山田太一という脚本家を知っていますか?

そのドラマを観たことがありますか?

 

私は若い頃から、その作品世界に触れ、同時代を生きてきました。

山田太一ドラマを、世の中の人に広く紹介すること。

 

これは、私のライフワークのひとつだと、ずっと心の中で想いを温めてきました。

私もずいぶん馬齡を重ね、ようやく、この仕事を始めてみようという気になりました。

 

今回は、その序章です。

もう森へなんか行かない  フランソワーズ・アルディ

Ma jeunesse fout l'camp

Ma jeunesse fout l'camp

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この曲は、ドラマ「沿線地図」の主題歌。

最近、録画したDVD で観ました。

やっぱり山田太一さんはすごいと、あらためて思いました。

 

数年前、BSトウェルビで再放送があったのです。

とにかくBS トウェルビは、いいドラマを再放送してくれるので、ドラマファンにはありがたい限りです。

山田太一と言えば「ふぞろいの林檎たち」でしょうか?

山田太一の代表作と尋ねられ、まずみんなが思い浮かべるのが「ふぞろいの林檎たち」だと思います。

もう少し年配の方やドラマ通の人だったりすると、「岸辺のアルバム」という答えが返ってくるかもしれません。

しかし、私の世代だとどうしても「ふぞろい」なんです。

 

どうしてかというと、これは落ちこぼれの、3流や4流と言われている大学生と専門学校生の話。

世の中のほとんどの一般庶民は一流ではないわけですから、彼らの悩み多き日常が視聴者の心をつかんで、ひとつの大きなムーブメントとなりました。

 

当時の大学生や専門学校生なんかは、みんな観ていたという気がします。

しかし、私は生来のヒネクレ者のせいか、山田太一ドラマの中で、なぜか好きになれない。

 

山田太一さんには申し訳ないけれど、一番の代表作とは思えないんです。

 

それは、私がその作家の世論的な代表作を手放しで持ち上げたがらない、いわゆるスノッブ(俗物)であり、ディレッタント(芸術愛好家)であるせいかもしれません。

 

ですが、そこを除いても、山田太一さんには「ふぞろい」をはるかにしのぐ、大傑作の数々がある。

 

私としては、そこを一番言っておきたいと思います。

ふぞろいの林檎たち DVD-BOX

ところが最近、ある批評家の山田太一論を読んで、今ひとつ「ふぞろい」を好きになれない、もうひとつの理由がわかったような気がしました。

 

山田太一さんは、世の中に適応できないことの魅力みたいなものを、常々メデイアで話されていて、生活者としては落伍者だと思っていた自分の、大きな支えになっていました。

 

私の共感する主人公たちは、世の中の不適応者で、孤独の中であがいていたような人物でした。

しかし、エリートでない学生の群像劇だと、大多数の若者はその中に含まれてしまいます。

 

登場人物たちは、多少の不満こそあれ、仲間がいて、コミュニティを作って、平凡ではあるが、どこにでもある日常を生きて、一人、孤独にさいなまれることはない。(唯一、例外なのが国広富之の役でしょうけど。)

 

人生をはみ出しかけている孤独な主人公の呟き、すなわちモノローグ(登場人物が視聴者に直接語りかける手法)のないドラマが成立しているのです。

光と影を映す

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山田太一さんは、落ちこぼれ学生の方が魅力がある、というテーマを描いてみたかったと言っていました。

 

ですが、私からすれば、登場人物たちは世の中に反発しながらも仲間と支え合い、寄り添いあって生きているという気がする。

私には、そこのところが、これまでの山田太一ドラマの主人公との大きな違いだと感じていたのです。

 

「それぞれの秋」、「岸辺のアルバム」、「沿線地図」、「想い出づくり。」「早春スケッチブック」。

これらの主人公は、みなモノローグで視聴者に語りかけます。

 

彼らは、共同体であるはずの家族の中で、孤独を抱えて生きていました。

 

それがなにより、私が山田太一作品に共感を覚えていた理由ではなかっただろうか…。

そう思ったのです。

山田太一 ---テレビから聴こえたアフォリズム (文藝別冊/KAWADE夢ムック)

KAWADE夢ムック 文藝別冊 山田太一 テレビから聴こえたアフォリズム

 

山田太一作品との出会い。

もうひとつは、サザンの曲がドラマの全編にわたって流れる、というのも要因かもしれません。

 

はあ? という方がいて当然です。

というのは、私が山田太一という脚本家を知ったのは、甲斐よしひろのラジオ番組を通してなのです。

 

当時、甲斐よしひろは、番組の中で山田太一さんの作品について、たびたび語っていました。

NHKのドラマ「夕暮れて」のシナリオ本は、海外のレコーディングに持参したとか、「早春スケッチブック」の岩下志麻さんの存在感がすごいとか、しゃべっていました。

 

そして、山田太一作品の新作がスタートするというニュースです。

放送開始いきなり驚きでした。

 

ドラマの冒頭から流れる「いとしのエリー」。

しかも、ドラマで流れるのはすべてサザンの曲。

 

当時、甲斐バンドと人気を二分するバンドだったサザンの曲を、山田太一さんのドラマで否応なく聴かされるのは、やはり私にとって、苦痛だったのだと思います。

 

無名時代のサザンを、いち早く自分の番組でプッシュしたのが甲斐よしひろでしたから、なんとも言えない気分でした。

 

ですが、これはあくまで私の個人的な事情というだけで、作品自体の価値とは何の関わりもありません。

ドラマの全編で、ひとつのバンドの曲を流すという試みは、斬新で画期的なものでした。

 

それがサザンだったというのも、80年代の空気にぴったりフィットしていた。

私がこの企画に携わっていたとしても、大賛成したと思います。

批評する思考の欠如した日本人。

今回は、私の山田太一論・序章です。

抽象的でわからないところが多かったと思いますが、わかりにくい分は、個々の作品を論じる中で、その素晴らしさをお伝えしたいと思っています。

 

たとえば、サブタイトルに挙げた、世の中に適応できないことについて。

そりゃダメに決まってるだろう。

生活力が無いってことじゃないか。

何を言ってるんだ。

 

普通に考えたら、それが世間一般の常識だし、いつかその価値観をそのまま受け入れて、みんな生きていくことになる。

だけども、現実には世の中に適応できなくて、苦しんでいる人はたくさんいるわけです。

そういう当たり前と思っていた価値観のために、自殺する人だって大勢いるだろうと思うのです。

 

本当に、世の中に適応することが、すべて なんだろうか?

むしろそういう生き方を、本当に実現して生きている人は少ないんじゃないか?

 

自己に対しても他者に対しても、批判することなく、生活に流されて、当たり前という観念に支配されて、生きているだけなのではないか?

世の中に簡単に適応することの方が、よほど気持ち悪く、薄気味悪いことなんじゃないか?

 

山田太一さんのドラマは、そんな問いを投げかけてくるのです。

その言葉には、はかり知れない重みがある。

山田太一さんは私が真に尊敬する、心の師とも言える方です。

 

10代から現在まで、ほぼ半世紀にわたり、メデイアで知り得た情報は必ずチェックし、ドラマ、書籍、演劇と、その作品、発言に接してきました。

 

福岡の講演会では、ぶしつけに、お声を掛けさせて頂いたこともあります。

山田さんは、見ず知らずの私に、気さくにお話ししてくださいました。

 

日本映画専門チャンネルさん、各民放各局さん、NHKさん。

山田太一作品を、是非再放送してください。

よろしくお願いします。

ドラマ「沿線地図」で流れていた甲斐バンドの曲。

かつて大和書房という出版社が、山田太一や倉本聰のシナリオ集を出していて、私は観てないドラマ数冊を残して、ほとんど買いました。

現在では絶版になっています。

 

ドラマの終盤、酔客役の中野誠也が、商店街をフラつきながら、「ヒーロー」のサビを口ずさむシーンがあるのです。

そこで、「沿線地図」のシナリオで「ヒーロー」の流れるシーンがト書(セリフではない説明の部分)では、どうなっているのかを確かめてみました。

 

そこでは「ヒーロー」ではなく、桑江智子の「私のハートはストップモーション」を口ずさむト書となっていました。

 

当時、ヒットチャート1位あたりを賑わせていた曲を演出家が採用したのでしょうか。

このシーンでは曲の頭から終わりまでが流れました。

また、岸惠子がおかみさん役だった電気屋の店頭でも、「ヒーロー」は使われていました。

 

あわせて、サザンの「気分次第で責めないで」もチラチラ使われていましたね。

スナックかもめでも、その時代のヒット曲は、よく流れていました。

 

本日はこれで終わりです。

おやすみなさい。

HERO(ヒーローになる時、それは今) 甲斐バンド

HERO (ヒーローになる時、それは今)

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光と影を映す だからドラマはおもしろい (100年インタビュー)

光と影を映す だからドラマはおもしろい (100年インタビュー)

追悼・谷村新司。愉快なチンペイさんが逝く。

栄光への脱出 - アリス武道館ライヴ (Live)

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

 

チンペイさん、という言葉がネットを飛び交っています。

これが若き日の、谷村新司のニックネームだということを、初めて知った人も多いことでしょう。

 

ということで、今日は谷村新司とアリスの特集。

懐かしネタ満載で、お送りします。

1曲目。

涙の誓い  アリス

涙の誓い

涙の誓い

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涙の誓い

涙の誓い

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これが、アリスブレイクのキッカケとなった「冬の稲妻」に続くシングル。

このスマッシュヒットによって、アリスの人気は一躍高まった。

アリスが売れない頃の、懐かしい話をしよう。

私が中学生の頃だ。

当時の深夜放送では、オールナイトニッポンとセイ・ヤング、この両ライバルがしのぎを削っていた。

しかし、残念なことに、九州ではセイ・ヤングを放送しているラジオ局はなかったのだ。

(私的にはそうなのだが、もし放送していたことを知っている人がいたら、ぜひ教えていただきたい。)

 

そのため、チンペイさんとバンバンのセイ・ヤングは、聴きたくても聞けない、まぼろしの番組だった。

巷の噂で、めっぽう面白いということは知っていた。

 

だから、ワニ・ブックスから出ていた本を買って読んだりしていた。

(「天才、秀才、バカ」。リスナーのハガキで構成された、チンペイとバンバンの大喜利コーナーをミニ文庫化したもの。)

 

ところが、この連続ヒットで、アリスはNHK・FM でスタジオライブをやることに。

やっとウワサの、チンペイ節が聴ける。

当日、カセットテープの録音スタンバイをして、放送が始まるのを待った。

そして、ライブが始まった。

 

ウワサに違わぬ面白さだった。

武田鉄矢のしゃべりにも劣らない。

これで、みんなアリスにハマったのだと思う。

 

ところが、アリスを全国区にした、そのウワサの録音が、今、YouTubeで聴ける。

これだ。

アリス スタジオライブ 1977

笑えるでしょう❓

おもろいでしょう❓

 

私的には、このライブこそが、アリスだった。

翌年の武道館ライブよりも、何よりこれだったなぁ。

 

やはり、人の原初体験というものは恐ろしい。

この1977年のライブでアリスを初めて聴いて好きになり、2年後の1979年、TVのザ・ベストテンで甲斐バンドを初めて見て、また夢中になった。

 

皆さん、これを聴いたらもう満足でしょうが、もう少しお付き合いを。

2曲目。

帰らざる日々  アリス

帰らざる日々

帰らざる日々

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帰らざる日々 (クラシックCD付)

これは、谷村新司メインボーカル。

 

どういうわけか、ラジオのパーソナリティとしての顔は、めちゃ弾けてバカをやっているのに、音楽家としての作品は、すごくシリアスで重い。

 

これはよくある傾向で、中島みゆきも甲斐よしひろも、その他多くのアーティストがそうだった。

その反面、表裏がなく、見かけどおりなのが、長渕剛や山崎ハコだったな。

夢去りし街角  アリス

夢去りし街角

夢去りし街角

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夢去りし街角

夢去りし街角

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東芝EMI の頃。みんな売れない時代があった。

かつて、東芝音楽工業というレコード会社があった。

加藤和彦、北山修、はしだのりひこの3人が結成した、フォーク・クルセダーズは、ここから「帰ってきたヨッパライ」を出したのだ。

 

EMI といえば、日本でビートルズのレコードを販売したレコード会社。

1973年、同社はイギリスのEMI グループの資本参加を受け、東芝EMI と改称。

 

福岡のライブハウス「照和」から東京へ進出したチューリップの財津和夫は、ビートルズ狂であったから、当然のごとく、この会社に所属した。

 

1970年代半ばには、アリスのほかにもチューリップ、甲斐バンド、オフコースと、のちに大ブレイクするバンドがひしめいていた。

 

しかし、アリスも当初は、ホントに売れなかった。

自分たちのオリジナルではシングルを出せず、4枚目の「青春時代」5枚目の「二十歳の頃」は、なかにし礼・作詞、都倉俊一・作曲だ。

 

ようやくヒットした「今はもう誰も」でさえ、佐竹俊郎というミュージシャンのカバーだった。

だから、アリスが一命を繋いでいたのは、将来性を買われていたこともあっただろうが、谷村新司という稀代のラジオパーソナリティの存在だったとも言える。

 

ちなみに、小田和正のいたオフコースも、初期の売れない時代には、メンバー以外の作家から曲の提供を受けている。

 

チューリップは、大ヒットした「心の旅」の次のシングル「夏色のおもいで」の作詞を、姫野達也から松本隆に変更させられるという、苦い経験をした。

しかし、それが契機で筒美京平・松本隆の黄金コンビが生まれたということだ。

 

RCサクセションは、デビューは東芝だったが、さっぱり売れず、ポリドールから出した「シングルマン」が廃盤から再発されて売れ始め、全盛期はキティレコードにいて、その後また東芝に戻ってきた。(紆余曲折あり。)

それでは、最後の曲。

砂の道  谷村新司

砂の道

砂の道

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私が学生の頃、生きる自信がなく悩み抜いていたとき、友人から谷村新司のソロを聴いたら、と勧められた事がある。

 

底が無いくらい、深い人生の闇を歌う谷村新司がいたからだ。

この曲も、そんなときに聴いた曲。

 

人生の後半はとてつも無く偉い先生で、文化人になってしまったが、私の心の中の谷村新司は、チンペイさんのままだ。

 

チンペイさん、さようなら。

そして、苦しかった青春時代を支えてくれた、谷村新司さんのご冥福を心からお祈りします。

海猫

ロックでいくぜ❗️よい子の国のガキどもへの哀歌。

BLUE(限定盤)(UHQCD/MQA)

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

 

本日は、不良になりきれない、よい子の国のガキどもを、叱咤激励する歌の特集。

 

まあ世の中、腐り切った老害ジジイどものなすがままに、洗脳されてるよ。

そこでは何でもハイハイとオベッカを使う、お坊ちゃんお嬢ちゃんばっかりが幅を効かす。

 

そんな世の中になっちまって、ちったぁマトモな青少年達よ、少しは怒れよって話。

1曲目。

ロックン・ロール・ショー  RCサクセション

ロックン・ロール・ショー

ロックン・ロール・ショー

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よい子の国の悪人たち。その1。ジャニーズを取り巻く業界とメディア。

ジャニーズ問題で、業界は大変だねえ。

わずか半年で、ジャニー喜多川は世界犯罪史上に残る性犯罪者になっちまった。

ついこの前まで、業界のキングとして君臨していたボスの組がさあ。

 

業界人とマスコミ、メディアの手のひら返しは醜悪そのものさ。

お前ら、弱い者いじめしか、できねえんだろう。

 

腐った業界の内側を支えている黒幕は、まだ登場してないぜ。

 

東山紀之や井ノ原快彦に、何ができるっつうの?

誰が裏で糸引いてんのさ。

そいつを叩かない限り、同じことは繰り返される。

 

出てこいよ。

引っ張り出せよ、メディアの犬ども。

出来っこねえよなあ、豚足どもには。

また、BBCさん、よろしくおたの申します。

2曲目。

激しい雨が  THE  MODS 

激しい雨が

激しい雨が

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激しい雨が

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よい子の国の悪人たち。その2。統一教会と大の仲良し、自民党と元ボス。

統一教会の解散は、被害者の皆さんにはありがたいことだろう。

でも、なんで今なのさ。

 

そもそも統一教会と一番お友だちだったのは、安倍晋三元首相だろ❓

アイツが殺されてから、大きく取り沙汰された問題だよなぁ。

 

統一教会解散命令と、ベッタリだった元ボスの国葬。

これ矛盾してるやろ❗️

 

ボスが死んでから陽の目を見る構図は、ジャニーズ自民党、おっと言い間違えた、ジャニーズ事務所と一緒だよなぁ。

 

腐ったボスの元子分どもが、オレたちまで巻き添えを喰らう前に、てなわけで、解散命令を出したんだろう。

違いますかね、岸田文雄君。

 

ロージー  ザ・ルースターズ

THE ROOSTERS

THE ROOSTERS

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久しぶりに、ルースターズを聴いた。

博多のロックが炸裂しているな。

よい子の国の悪人たち。その3。能年玲奈を干し続ける、レプロエンタテイメント社長・本間憲。

ジャニーズ事務所の問題が大きくなった事で、ようやくタレントや芸能人の人権問題が浮上しつつある。

SMAP同様、事務所からの独立問題で、能年玲奈さんは干され続けてきた。

もう、10年に及ぶ時が経過した。

 

若い青春の盛りを、過去の因習に阻まれ、失われた時は帰ってはこない。

 

まだ、日本の民放各局は、レプロエンタテイメントの言いなりでい続けるのか❓

どうなんだい❓

 

ジャニーズをあーだこーだ言うんなら、能年玲奈さんを使え。

レプロを問題にして、報道せよ。

やってる事が矛盾しているだろうが❗️

レプロに怒れよ、てめーら。

荒野に立つ  のん

荒野に立つ

荒野に立つ

  • のん
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10年間、干され続けて、能年玲奈さんは、この曲を生み出した。

逆風にもよくめげず、ここまでたどり着いた。

 

涙も、怒りも、悔しさも、芸能活動に全部、ぶつけて来た。

ものすごい逆境を抱えたことで、大きく成長したはずだよ。

 

がんばれ。

このブログは、能年玲奈を、応援し続けるよ。

 

奴隷天国 エレファントカシマシ

奴隷天国

奴隷天国

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もういい加減にして欲しい。

エンターテイメントの名が泣くよ。

奴隷だらけの世の中さ。

立ち上がる奴はいねえのか❓

 

最後の曲。

BAD BOY      ECHOES 

Bad Boy

Bad Boy

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Bad Boy

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若者が社会へ無関心になっていった歴史を、下の記事に書いた。

なぜか、今このブログで一番読まれている。

 

この詞のとおりだ。

壁を壊せ。負けん気が、君の未来を創る。

 

それでは、このへんで。

おやすみなさい。

奴隷天国

ディスクブログおすすめの名曲選。ジャニーズ報道に見る便乗型の暴力。

Maybe this is what New York is all about

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

本日は、タイトルどおり、私が書いてきたディスクブログの中でも、とりわけおすすめの名曲をお送りします。

 

そして、以前書いた記事で、その後どうなったかの振り返りも、やってみたいと思います。

そういうわけで、まずは曲から。

渇いた街  甲斐よしひろ

渇いた街

渇いた街

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渇いた街

渇いた街

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この動画は、私のYouTubeチャンネルで上げていますが、1万回以上再生されていまして、すごいいい曲です。

 

個人的には、80年代以降の甲斐バンドの曲と比べても遜色なく、詞とかを聴いてもむしろ好きですね。

初期の甲斐バンドに回帰したような、聴くほど心に残る感じがある、シブい名曲だと思います。

ジャニー喜多川、性加害問題の今。便乗型、言葉の暴力。

私がこの問題を最初に取り上げたのが、2016年。

SMAPがジャニーズ事務所を退所しようという動きを見せたあとの、冠番組での生謝罪がキッカケでした。

 

元フォーリーブスの北公次さんが告発本を書いた時から、私にはすごく気になっていた事で、沈黙するテレビ局やマスコミに、ずっと不信感がありました。

 

そして今年、BBCのドキュメンタリーで取り上げられて以来、この問題は大きな動きを見せ、今や、うって変わってジャニーズ総スカンのありさまです。

 

まあ、よくもこう、どの口が言うかというくらい、沈黙していたメディアが叩きまくっています。

 

私がネットでウオッチしていたメディアのうち、BBC の放送以後、当初から報道していたのは、週刊文春、弁護士ドットコム、日刊ゲンダイ、共同通信、ハフポスト日本版、ニューズウィーク日本版、朝日新聞GLOBE 、J キャストニュース、THE HEADLINE、日刊サイゾー、 サキシル、ダイアモンドオンラインなど、10数社ほどでした。

 

それは、私のツイートを見ていただければわかります。

見つけたものは、すべてツイートしていましたから。

 

日本人というのは、まったくどうして、こう風見鶏が多いのだろう。

戦前の日本は、天皇陛下万歳、鬼畜米英、負けられません勝つまでは、兵隊さんありがとう。

戦後になると、瞬く間に、民主主義万歳、マッカーサーと昭和天皇は並んでチーズ。

便乗型の右向け右、信念なんぞ持たない島国の奴隷根性丸出しです。

 

もはやこれだけ問題になったのだから、ジャニーズ事務所はあり方を変えて行かざるを得ないでしょう。

わかっていながら、みんなが叩くと我も我もとコテンパンに叩く。

呆れたもんだ。

私には、GACKTの言い分の方が、まともだと思いますよ。

I   Love  You ,  SAYONARA       チェッカーズ

I Love you,SAYONARA

I Love you,SAYONARA

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I Love you,SAYONARA

I Love you,SAYONARA

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これは、チェッカーズのベース・大土井裕二が書いた曲。

これは当時カラオケでよく歌ったもんです。

とにかく好きな曲でした。

フミヤがやたらにカッコいい。

 

これは、当時の安倍晋三内閣が、森友問題や公文書偽造問題で、やたら嘘をつきまくっていた頃書いた記事で紹介しました。

時事ネタなので、今読んでくれる方は少ないだろうと思い、ここに再度紹介します。

森友・公文書改ざん問題のその後。

つい最近、改ざんを機に自殺した赤木さんの妻・雅子さんの、森友文書不開示の決定が裁判所でなされました。

妻の雅子さんは、今も闘っておられますが、国も裁判所もまったく取り合わず、という状況はそのまま変わっていません。

 

まったく腐った権力とは、どうしようもないものです。

改ざんの元凶たる当の総理が殺害されるという筋書きは、まさにミステリー小説まがい。

 

それでも腐った果実は、次の代に引き継がれている。

今の岸田という蜜柑も、これまた腐っています。

忘却の空  SADS

忘却の空

忘却の空

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忘却の空

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この曲は、言わずと知れた、クドカン初の連ドラ「池袋ウエストゲートパーク」主題歌。

私はドラマ好きなので、結構ドラマ絡みの推し記事を書いてます。

 

これもその流れですが、ドラマ主題歌としては出色のカッコよさ。

21世紀の日本のロックがこれだ、という感じで、好きな曲です。

 

「あまちゃん」を観なければ、私はクドカンに出会わなかったかも知れず、この曲やIWGP も知らないままだったかも。

今、NHKで「あまちゃん」、「池袋」もAmazonプライムで観られます。

観てない方は、是非ともご覧ください。

のんこと能年玲奈さんの、その後。

芸能界の不条理を追及するならば、今はジャニーズよりのんさんだと思います。

 

映画や音楽、声優としても活躍しているのんさんですが、いまだにテレビ各局の連ドラで、その姿を見ることはできません。

本名を召し上げられ、活躍の場も制限されているのは事実でしょう。

 

これこそ今、取り上げて欲しい。

彼女に罪は無い。なのに、事実上干されている。

これって、誰が仕切ってんだよ、バカヤロー。

そう思いませんか?

 

どこかに、業界を支配しているボスがいるに違いないのだ。

沈黙もまた暴力であることを、ジャニーズ問題で、みんなは知ったはず。

だからこそ。

今こそ声を上げよう。

 

「あまちゃん」を観ているみなさん、是非「能年玲奈」を復活させましょう。

今こそ、チャンスですよ。

このブログは、のんさんのテレビドラマ復活まで、あくまで応援し続けます。

蒼い旅  岸田智史

蒼い旅

蒼い旅

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蒼い旅

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このブログのテーマのひとつに、思春期の若い子達へのメッセージがあります。

 

これは、自分が悩んで苦しんで、いじめにもあいながら、なんとか生きてこれた、という体験の裏返し。

過去の自分への、一人語りでもあります。

 

そこで紹介した曲の中でも、一番よく聴いた歌がこれでした。

生きたくて 生きてきた 訳じゃないのに

死ねなくて 生きてきた ただそれだけなのに 

この詞が、当時の自分のすべてを凝縮していました。

 

だから、今の大人達、私を含めてですが、なんという世の中を作り上げてしまったのだろう、という思いがある。

 

#病み垢さんと繋がりたい、というX(Twitter)のハッシュタグがあります。

それで、検索してみてください。

 

今も、当然あります。

むしろあった方が自然かもしれない。

 

しかし、それを利用して悪事をはたらく大人がいる。

これも、若い子達の弱みにつけ込んだ、便乗型の暴力でしょう。

コイツら許せねえ、と思って書いた記事が下の記事。

 

ネット社会の闇は深いまま、続いていくのでしょう。

街~南代官山一丁目  パル

これもドラマ推しの記事で紹介しました。

 

作詞・作曲は、知る人ぞ知るになってしまった、荒木一郎。

荒木一郎という人は才人で、俳優でもあり作家でもあり、と多方面に活躍した方です。

沢田研二主演のドラマ「悪魔のようなあいつ」に出ているのを、観たことがあります。

 

彼が桃井かおり主演のドラマ「ちょっとマイウェイ」のサウンドトラックを作り、コーラスグループのパルが、劇中歌として歌ったのが、この曲。

 

ドラマについては、下の記事をご参照ください。

これはリアルタイムで観た大好きなドラマでした。

 

そして音楽がすごくいいので、サントラ盤を買いました。

これはその音源から取った動画です。

私があげたYouTubeのチャンネルで、2万回近く再生されてます。

家族  小山卓治

家族

家族

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これは、2017年に書いた「家族の歌」で紹介しました。

相当前なので、ここに再度アップします。

 

この記事では、ポップな歌からシリアスな歌まで紹介したのですが、これがラストの曲。

詞がすごくいいですね。

この先どこへ行ってしまうのか、といった宿命のようなものと同時に、その危うさの中でもしたたかに生きていく、という固い意志のようなものが感じられて…。

 

是非聴いて欲しい1曲です。

家族

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それでは、最後の曲。

真夜中のヒーロー  エレファントカシマシ

真夜中のヒーロー

真夜中のヒーロー

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闘い続ける真夜中のヒーロー、これが永遠の私のテーマ曲です。

 

今は鳴りを潜めていても、必ず何事かを成し遂げてやる、という熱い心。

この気持ちだけは、忘れずにいたい。

 

それでは、今夜はこの辺で。

おやすみなさい。

真夜中のヒーロー

学校が嫌いな君へ捧げる歌。

timezone

こんばんは。デラシネ(@deracine9)のブログへようこそ。

 

明日から2学期だね、と聞いて、落ち込んでいる君へ捧げる歌の特集。

1曲目。

Strange  People          ECHOES 

Strange People

Strange People

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Strange People

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この歌を聴いたか?

君は、変わり者と呼ばれているか?

自分だけ違うと思っていないか?

 

そんなこと、まったく気にする必要はない。

学校のヤツらが大嫌いで、上等さ。

 

この先、長い道程(みちのり)を歩き続けるのは君自身であり、通りすがりの他人のほざく悪口なんかに、聞き耳を持つのは馬鹿げたことだ。

 

学校というものは、公共の教育機関がまったく整っていない、アフリカやアジア、飢えた子ども達のいる場所にこそ必要だ。

この日本では、もはや学歴エリートを目指す官僚主義者や、上流階級の子弟養成機関でしかなくなっている。

 

学びたい何かが無く、仲良くしたい友達もいない学校など、何の価値があるか。

日本の学校は、カリキュラムを最低レベルまで学習させる能力さえ失ってきたのだ。

 

勉強と学問がまったくの別物であることは、以前このブログで書いた。

是非、一読を請う。

知識を詰め込むことを勉め強いる勉強には、まったく意味が無い。

学ぶ喜びを削ぎ、知的好奇心を枯らす弊害こそあれど、学問への情熱とは無縁なものだ。

 

今の学校に意味があるとすれば、無味乾燥な繰り返しの日常に、耐え得る奴隷根性を叩き込まれるのに役立つくらいだ。

 

今の日本では、学ぶ意志さえあれば、学ぶ場所、時間を問わず、いくらでも自分で選択できる。

ほとんど独学で、その分野における泰斗として名を残した作家の松本清張や、作曲家の武満徹のような人物もいる。

 

自分の可能性を、信じて見ることだ。

事の成否は、問題ではない。

自身の仕事の痕跡とその達成感は、必ずのちのち自信となる。

 

もし、学校へ行くことを迷っている自分がいたら、こんな先生や大好きな友達がいるかどうか、自分に聞いてみるといい。

僕の好きな先生  RC サクセション

ぼくの好きな先生

ぼくの好きな先生

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おれにもいたな、こんな先生が。

歴史が好きで、いろんな話をムダにしてくれる、面白い先公だったよ。

 

今どき、こんな先生はいないだろうな。

いたらすぐ、クビになってるよ。

 

らせん階段  甲斐バンド

らせん階段

らせん階段

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らせん階段

らせん階段

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長いぞ、これから人生は。

迷うし、悩む。

だが振り返れば、学校なんかどうだってよかった事に気づく。

 

忍耐と隷属をマスターするために、学校へ行くのもいいだろうよ。

誰の反対も受けないしな。

一番穏やかで、親孝行とか言われるしな。

 

それでも、考えてみるんだ。

このさき、どう生きていくかを決めるのは、自分だけになる。

そのとき、後悔しない生きざまを選ぶことができるか?

よく考えろ。

 

望みを捨てろ  吉田拓郎

望みを捨てろ (Live)

望みを捨てろ (Live)

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望みを捨てろ (Live)

望みを捨てろ (Live)

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これだけは、言っておく。

妻と子だけは守りたい、なんて大人にはなるな❗️

これが、おれからのメッセージだ。

 

それじゃ、達者でな。

また、会おう。おやすみ。

HURTS

流されゆく日々の歌。終わりゆく夏に。

さよならの今日に

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

本日は、流されゆく日々の歌、と題してお送りします。

 

今、一番気に入っている曲。

さよならの今日に  あいみょん

さよならの今日に

さよならの今日に

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さよならの今日に

さよならの今日に

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この曲は、メロディはもちろんだけど、詞がね、もうとんでもなくいいです。

あいみょん、この若さで、去りゆく日々への惜別と、生きることの悲しみを、もうすっかり感得している。

これがね、ほんとに信じられない。

 

わかってても、こんなふうに表現できないのが普通ですよ。

しかも、明日への希望と情熱、それもしっかり詞に刻んでる。

これもすごい。

 

これだけのクオリティの曲を書けるというのは、とてつもない才能です。

生きてるうちに、出会えてよかった。

そう思わせてくれる歌であり、シンガーです。

 

2曲目。

そして僕は途方に暮れる  大澤誉志幸

そして僕は途方に暮れる

そして僕は途方に暮れる

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そして僕は途方に暮れる

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これは、80年代のヒット曲。知らない方も多いのでは。

大澤誉志幸は、中森明菜のシングル「1/2の神話」で世に知られたロックシンガー。

 

派手なパフォーマンスで、夜のヒットスタジオなんかにもよく出ていました。

これが代表作。

ザ・ベストテンの2位にランクインしました。

カップ ヌードルのCM に使われたような記憶があります。

 

おまえとふたりきり  エレファントカシマシ

おまえとふたりきり

おまえとふたりきり

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この曲は、夏の終わりとともに消え去りゆく男と女、そんなイメージですね、私の中では。

甲斐バンドの「危険な道連れ」に並び、好きな道行きものの1曲です。

 

コロナ禍がようやく去りつつありますね。

お盆を故郷で過ごした方も多かった事でしょう。

 

いまだに患者はいるに違いないのに、この変わり様はなんだろうと思いますね。

もう死病とは言えなくなったという事なんでしょうが、この3年ほどが過ぎた今、私は悪い夢を見たあとのような気がしています。

 

当時、国政をぶっ壊し、日本を三流国以下にした首相は凶弾に倒れ、残ったのは負の遺産だけでした。

今も悪政は引き継がれ、国民の声を無視し続け、元首相の演説口調はそっくりそのまま。

現首相はやりたい放題、支持率などへとも思わず、国の中枢でのさばっています。

 

もう、正直言って、声を上げるのもバカバカしく思えてしょうがない。

けれど、声は上げ続けないと、香港みたいになってしまうのですよね。

 

この本はぜひご一読ください。

いかにこの国が、奈落へ落ちたかが分かります。

 

秋の気配  オフコース

秋の気配

秋の気配

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オフコースのハーモニーは、癒されますね。

80年代、オフコースは人気絶頂でした。

これはベスト盤のカセットテープに入っていて、買って聴いていました。

 

男性の心が恋人の女性から離れてゆく心模様を歌った、小田和正の詞が印象的です。

なぜか私はこの曲のメロディが好きらしく、いつのまにか口ずさむことがあります。

秋の気配

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SO YOUNG          THE YELLOW MONKY 

SO YOUNG (2013 Remaster)

SO YOUNG (2013 Remaster)

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SO YOUNG

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これは、あいみょんの曲とモチーフが似てますね。

吉井和哉自身の感性が、つかみ取った詞です。

私はこの16インチCD を20年ほど前に買って、ずっと聴いています。

 

それでは、最後の曲です。

1980年代後半に入ると、甲斐よしひろは、ハードボイルド小説に傾倒していきます。

曲は、青春の痛みや挫折、男女の愛のかたちを歌うものから、硬派でフィクショナルなものへ変わっていきました。

 

もしかしたら、私も変わりつつあるのかもしれない。

このブログを通して、私は自身の青春の、忘れ得ぬ傷口が癒えていくのを感じています。

そのとき、私は何を書き続けていけばよいのか?

 

しかし、私は書くことが、なくなったわけではない。

今の自分について、素直にさらけ出していけばよいだけだと思っています。

新宿  甲斐バンド

新宿

新宿

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それでは、今夜はこの辺で。

おやすみなさい。

ガラスの動物園

ジャニー喜多川性加害事件報道にみる、日本のジャーナリズムの貧困度。

J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル(字幕版)

J-POPの捕食者 秘められたスキャンダル(字幕版)

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

 

最近、三谷幸喜の芝居「笑いの大学」を観てきました。

私の大好きな作品で、西村雅彦と近藤芳正の再演以来、2度目です。

 

爆笑に次ぐ爆笑を呼ぶ傑作喜劇ですが、シリアスな内容も含んでいます。

 

戦時下の日本。

台本の検閲を受ける、浅草の劇団、笑いの大学の座付作家・椿一と、検閲官・向坂の二人が、検閲室で向かい合っています。

椿は、検閲官のご機嫌を取りながらも、なんとか検閲をくぐり抜け、上演にこぎ着けたいと、奮闘する物語です。

現代日本では、検閲はありません。

憲法で、表現の自由が保証されているからです。

しかし、マスメディアの悪しき自主規制、権力におもねる姿勢はいまだ続いています。

 

最近、一人の若者が、芸能事務所の社長から受けた性被害を、記者会見で告発しました。

しかし、大手芸能事務所に忖度するマスコミやテレビは、それを無視して一切、報道していません。

今回は、これがテーマです。

1曲目。

everybody goes~秩序のない現代にドロップキック~     Mr.Children

everybody goes~秩序のない現代にドロップキック~

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再燃しては黙視されるジャニーズ事務所・元社長、ジャニー喜多川の性犯罪。

私がこのブログを始めて、すぐに取り上げたのが、この問題だった。

このときは、SMAPの事務所独立の動きを、事務所側が察知し、大スターであった彼らを冠番組内で謝罪に追い込んだ事件だった。

 

どんな国民的スターでも、ジャニー喜多川の言いなりだという酷い現実を、全国放送で視聴者は見たのだ。

その後、ジャニーズ事務所から脱退したメンバーは、干されてテレビから消えた。

ジャニーズ帝国と言われるゆえんである。

 

1999年には、週刊文春がこの性加害問題を取り上げて記事にした。

ジャニーズ事務所は、文春側を名誉毀損で訴えた。

 

初審判決はジャニーズ側が勝ったため、急速に世間の関心は薄れた。

だが、4年に及ぶ裁判で、ジャニーズ側は最高裁から上告を棄却され、最終的には敗訴した。

ジャニー喜多川の性加害も、事実として裁判所に認定された。

 

しかし、刑事裁判にもならず、マスコミはほぼ報じることはなかった。

SMAP、嵐の人気で、ジャニーズ帝国はすべてのメディアを封じることが可能だった。

 

裁判で勝っても、文春側は、社会に性的虐待の事実を知らしめようという目的をまったく達成できなかったのだ。

今回、告発のキッカケになったのは、イギリスの公共放送・BBCが、この性加害、グルーミングと言われるジャニー喜多川の性加害事件に注目し、ドキュメンタリーを制作したことによる。

 

元ジャニーズJr.のカウアン岡本氏が、外国特派員協会で記者会見を行い、性被害の生々しい実態を証言した。

この番組は、現在、Amazonプライム・ビデオで無料視聴が可能だ。

とにかく、見られる間に一度、観ていただきたいと思う。

観られる期限が迫っている。

腐り切った日本のジャーナリズム。

私は、前々からジャニーズ事務所が嫌いで、まずこのブログで批難する事はあっても、所属タレントの曲を流したことは一度もない。

 

しかし、それは私の個人的感情に過ぎない。

むしろ、タレントは被害者である。

 

私が嫌なのは、所属タレントの曲を聴くにも、この犯罪が想起され不快な想いになるからだ。

ジャニーズ事務所云々よりも、問題はその権力に屈する日本のジャーナリズムにある。

 

若い人であれば、生まれた時から、ジャニーズタレントが大スターの座にいて、自然に愛着を抱いている。

このような記事や告発は、さぞかし鬱陶しいだろう。

上のような暴露本は、その時代ごとに、ジャニーズタレント本人により書かれてきた。

それでも、さほど問題になることはなかった。

 

その要因は、業界とジャニーズ事務所が結託し、すべての報道に圧力をかけてきたことがひとつ。

それ以上に問題なのは、その事実をまったく無視し、自社の利益を損なうような報道を一切してこなかったマスメディアにあると私は思う。

 

利害関係がはっきりしている制作部門はともかく、報道部はまったく立場が違うはずだ。

しかし、そこにも同調圧力のみがあり、報道されることはない。

 

公共放送であるNHKでさえそうなのだから、呆れる。

今回は、数日前に4時のニュースで一度報道した切り。

アリバイ作りと言われても仕方がない。

(NHKは、「少年倶楽部」という、ジャニーズJr. だけを出演させる冠番組を提供していたほどだ。)

 

さらに私が怒りを覚えるのは、次の点だ。

巨大なコネクションを持つジャニーズ事務所のスキャンダルは報道しないくせに、個人事務所のタレントであったり、弱い芸能事務所のタレントが問題を起こしたとなると、いっせいに集中砲火を浴びせて、どのチャンネルを押しても、ワイドショーなんかで叩いている事実だ。

 

Amazonプライムの放送期限が迫っているので、いったん、筆を置く。

 

このブログでは、このジャニー喜多川性加害報道がどうなっていくのか、今後の成り行きを注視していくつもりだ。

 

この問題は、たやすく同調圧力に屈し、権力を持った一部のモンスターに食い尽くされてきた、日本社会の構造上のでもある。

今後の展開を、皆さんも是非、目をそらさずに、ウォッチして頂きたい。

 

最後の曲。

あきれてものも言えない  RCサクセション

あきれて物も言えない

あきれて物も言えない

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週刊文春が報じた ジャニー喜多川  審美眼と「性的虐待」【文春e-Books】

週刊文春が報じた ジャニー喜多川  審美眼と「性的虐待」【文春e-Books】

追悼・坂本龍一。神々の奏でた音色。

Ryuichi Sakamoto: CODA

Ryuichi Sakamoto: CODA

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

 

坂本龍一が逝きました。

80年代初頭を彩った音色の作り手達が、次々と…。

 

特別なファンではなくとも、彼が日本を代表する、世界的音楽家であったことに変わりはありません。

あらためて、その音楽と人となりを、今一度、振り返りたいと思います。

 

最初は、この曲。

戦場のメリークリスマス  坂本龍一

Merry Christmas Mr.Lawrence

Merry Christmas Mr.Lawrence

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デビッド・ボウイ。坂本龍一。ビートたけし。大島渚。

この映画から、この曲は生まれた。

 

とにかく、前評判がすごい。

甲斐よしひろもサウンドストリートで、「戦メリ」の話をしている。

当時学生だった私は、当然観に行った。

 

この映画は戦場を扱いながら、不思議なる男達の友愛のみを刻んだ。

そして、やけに、このピアノの音色が響いた。

 

クライマックスでの、スクリーンに揺れ動く坂本龍一の表情が、いつまでも忘れられない。

 

この頃の大島渚は、いろいろと評論家や作家達から悪口を言われていた。

しかし、映画界に坂本龍一と北野武という次世代の担い手を引きずり込んだという意味では、やはりスゴい監督だった、と言わざるをえない。

 

戦場のメリークリスマス

戦場のメリークリスマス

NHK FM  サウンドストリートの黄金期。

80年代、当時の音楽ファンが、必ず一度は耳にしたであろうラジオ番組。

それが、サウンドストリートだった。

 

特に1983年からの3年ほど。

DJ のメンツがすごかった。

 

月曜、佐野元春。

火曜、坂本龍一。

水曜、甲斐よしひろ。

木曜、山下達郎。

金曜、渋谷陽一。

 

この5人が、平日の夜10時からの45分間、入れ替わりでしゃべっていた。

 

甲斐よしひろファンから見た仲良し度。

甲斐よしひろと佐野元春は、見出した先輩と見出された後輩。

坂本龍一と甲斐よしひろは、意外にも仲が良く、互いの番組にゲスト出演していた。

 

甲斐よしひろと山下達郎は、縁なし。音楽性が、まったく違う。

甲斐よしひろと渋谷陽一は、犬猿の仲。

 

甲斐バンドを、ストーンズのパクリバンドと位置付ける渋谷を、もちろん甲斐は嫌ってた。

したがって、甲斐ファンなら、渋谷陽一より教授の方が断然好きだった。

TECHNOPOLIS          YMO 

TECHNOPOLIS(2018 Bob Ludwig Remastering)

TECHNOPOLIS(2018 Bob Ludwig Remastering)

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坂本龍一とYMO 。

YMO の登場は、時代の画期だった。

最先端の電子音楽技術が生み出すテクノは、世界を席捲。

 

その産みの親が、日本人の3人だった。

坂本龍一、細野晴臣、高橋幸宏。

 

そこから、反復する電子音と演奏する人間の技術が一体化し、この時代がずっと続くのではないかと思わせた。

それを面白がる音楽家は、すぐにそれを取り入れた。

 

90年代には、その反動も大きかった。

尾崎豊の死から始まった路上ライブは、ギター1本で聴衆を惹きつけようとした。

 

80年代で散開したメンバーは、淡々と自分の世界を拡げた。

The Last Emperor     坂本龍一

The Last Emperor (Theme)

The Last Emperor (Theme)

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中島みゆきとの縁。

名もない頃、坂本龍一はスタジオミュージシャンでもあった。

中島みゆきの「ありがとう」という初期の傑作アルバムには、ミュージシャンとして、坂本龍一の名がクレジットされている。

 

坂本龍一が著名になった頃、中島みゆきがオールナイトニッポンで、当時のエピソードを披露してリスナーを笑わせていた。

鮎川誠との縁。

YMO のメンバーと、同じアルファレコードの鮎川誠(シーナ&ロケッツ)のサポートとプロデュースを手掛けもした。

大ヒットしたアルバム「SOLID STATE SURVIVOR 」で、鮎川がギターを弾いた曲が2曲ある。

 

アルバムタイトル曲と、ビートルズのカバー「DAY TRIPPER 」だ。

鮎川誠も、高橋幸宏も、まだ鬼籍に入ったばかりだ。

真空パック

真空パック

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SOLID STATE SURVIVOR(2018 Bob Ludwig Remastering)

SOLID STATE SURVIVOR(2018 Bob Ludwig Remastering)

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Energy Flow         坂本龍一

energy flow

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坂本龍一 Pure Best

坂本龍一 Pure Best

芸術と社会活動への関心。

坂本龍一と言えば、もうひとつの顔として、社会活動への貢献が挙げられる。

政治や社会に無関心な芸術家が増えるなか、世界のSakamotoは、違った。

 

原発や安倍政権時代の安全保障法案反対のデモにも参加した。

サヨクという言葉は、まったく当たらない。

 

人として平和や自然を守る、当たり前のことをしていた。

 

それが誹謗中傷の対象となる。

恐ろしい時代になったものだ。

 

私は、彼こそが真の芸術家だと思っている。

最後の曲。

神々しいまでのピュア。

これを聴きながら、今夜、眠ろう。

Yamazaki 2002         坂本龍一

Yamazaki 2002

Yamazaki 2002

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Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 12122020

祝・WBC 優勝❗️ 夢をあきらめなかった男達のギフト。

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

本日は、侍JAPANの世界一を祝しての号外版です。

世界最強・アメリカのメジャー軍団を倒し、世界一。

言葉も無いくらい、驚いた。

それくらいの偉業だ。

 

本当に驚き、感動した。

生きててよかった、と思わせてくれるほどの感動だった。

 

これまで、WBC は 2006年と2009年、イチローを中心としたチーム編成で、2度優勝している。

しかし、このときの大会は、アメリカチームにメジャーの選手はほぼいなかった、と記憶している。

 

なぜなら、メジャーリーグが、WBC の大会そのものを重視していなかった。

というより、開催時期の問題などの理由で、むしろ否定的だった。

 

しかし、今回は違った。

大谷翔平の所属するエンゼルスの同僚で、メジャーのシーズンMVP を3回も取っているマイク・トラウトが、早くからメジャーリーガーの参加を呼びかけて結成された、最強チーム。

 

投手については、どのMLB チームも、開幕直前に、先発投手の参加に否定的であったため、ドリームチームとはいかなかったが、それでも打線については文句無し、夢の銀河系打線。

 

チームの総年棒が、500億円というから、日本チームの何倍か。

それに勝ったのだから、どれだけスゴいか。

世界一スゴい野球選手、大谷翔平。

それにしても、スゴい男だ。

野球選手としてだけじゃない。

人間力も半端ない。

 

この試合前の声掛け。

日本野球の儀式だが、これがスゴいと世界を駆けめぐっている。

先にカネの話をしてしまったが、そんなの関係ない。

男も惚れる男。

世界中の子供たちが、憧れるに違いない。

そんなカッコ良さ。

大切なのは、夢を忘れないことだ。

昨夜、私は夢を見た。

幼い頃から抱いていた夢だ。

今回の優勝は、それを思い出させ、本当の夢を見させてくれた。

Number(ナンバー)1069 号[雑誌]

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良き兄貴分、ダルビッシュ有。

これは、2月5日の記事だ。

日本チームに合流する前、侍ジャパンの選手やスタッフのコメントを聞いて、ダルビッシュは、こんなことを言っていた。

気負いすぎというか、戦争に行くわけではない。

自分たちは好きな野球をやってきた。

その中で、大会に勝つためのベストメンバーで、オールスター中のオールスター。

それなのに、みんなでガチガチになって、米国に負けたとしても、日本に帰れないというマインドで行ってほしくない。

ダルビッシュは、わかっている。

野球は、スポーツは、戦争じゃないんだ。

チームで勝ちを競う競技なんだ。

 

そして彼は、メジャー組で真っ先に宮崎に乗り込んで、楽しんで野球をすることの大切さを、後輩たちに説き続けた。

私はいつも、スポーツを話題にするとき、こう言う。

 

人間には、原始の時代からの本能がある。

生存競争に生き残り続けるための、闘争本能だ。

それを発散させるために、スポーツはある。

 

人類は、戦争を続けて、それを乗り越えて、文明を築いてきた。

だが、今は違う。

戦争をやるべきではない時代だ。

やったら、人類を滅ぼすことに繋がる。

 

アニメもマンガも、それを描いている。

だけど、世界は戦争をやめない。

戦争は、金になるからだ。

武器は高価だ。だから戦争をする国に売れば、莫大な利益になる。

 

敵が攻めてくるから、戦争を、軍備を、しっかりしないといけないと煽る。

そして自分が戦争を仕掛ける側に立つ。

攻撃は最大の防御、と論理はすり替わる。

現在の総理大臣が、戦争をしている国に行き、がんばれ、負けるな、とあおる。

平和を求めようとは言わない。

 

戦争に勝て、ということは、相手の国の人間を殺せ、ということ。

おまけに、勝利祈願のしゃもじを持って行く。

 

あきれるじゃないか。

戦争を、スポーツか何かと勘違いしている。

人間同士の殺し合いを、野球の応援に行く感覚でしゃもじとくる。

 

そんな馬鹿げた取り違えをするのは、スポーツと戦争を同じものとみているからだ。

スポーツを利用して、ナショナリズムを、愛国主義をあおろうとする政治は、常に自国を滅ぼしている。

ローマ帝国しかり、ナチス・ドイツしかりだ。

相変わらず、産経新聞の戦争礼賛、自民党お抱えちょうちん記事ぶりは酷い。

ウクライナは、日本が法律の制約で武器の供与ができない、と残念がっているとおっしゃる。

法律とは、もちろん憲法9条だ。

日本も早く、殺りく兵器を供与できる国になって欲しいという、世論の誘導である。

ダルビッシュ有の変化球バイブル アンコール

ダルビッシュ有の変化球バイブル アンコール

火の国、熊本出身、若き日本の主砲、村上宗隆。

熊本は、平成、令和と続けて唯一の三冠王を出した。

松中信彦と村上宗隆の2人だ。

 

アメリカとの決勝戦。

村上宗隆が叩いた初打席の初球。

 

火を吹くような弾丸アーチが、スタジアム上段へ突き刺さった。

本当の当たりが、決勝で出た。

 

プロ野球選手になると言って、バカにされた子供時代が、JAPANの選手すべてにあったはずだ。

それでも、君たちはあきらめなかった。

好きだから、やり続けた。

 

苦しいけれど、楽しかった。

そして、アメリカで、勝った。

君たちは、希望の灯だ。

世界中の、希望を忘れかけた人びとに、勇気をくれた。

これが、神様のギフトだ。

 

体の小ささも、年齢も、性別も、ケガも、どんなハンデも関係ない。

 

生きている限り、希望の灯は消さないで、やり続けることができる。

それこそが、人間の勝利だ。

決して、人間に武器を向けることではない。

 

JAPAN、そして、ヤクルトスワローズ、村上宗隆の、登場曲。

これを聴いて、今夜は眠ろう。

愛を知るまでは  あいみょん

愛を知るまでは

愛を知るまでは

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Sports Graphic Number1070号(WBC 2023 SUNRISE AGAIN 永久保存版 日本野球、世界を制す。)

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今夜、この曲を聴いて眠ろう。原田真二「愛してかんからりん」。

雨のハイウェイ

こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

 

年度末のお仕事、疲れますね、ほんとに。

週末の夜くらい、好きな音楽だけを聴いて、過ごしましょう。

今夜は、私の好きな曲を、ダラダラ聴いてもらいます。

1曲目。

雨のハイウェイ  原田真二

雨のハイウェイ

雨のハイウェイ

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原田真二、私の青春ど真ん中の頃でした。

ちょうど中学生くらいのとき、3枚のシングルでデビュー。

「キャンディ」とか、大好きでした。

 

この曲は、全然売れなくなって、誰も知らないだろうって頃。

甲斐よしひろのサウンドストリートで、聴いたんです。

 

松本隆の詞もいいね。

曲もカッコいい。

 

甲斐は、このあとのシングル「愛してかんからりん」も番組でかけてました。

原田真二GOLDEN☆BEST Legendary Hits 80's

原田真二GOLDEN☆BEST Legendary Hits 80's

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最近、昨年放送の「吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD」をYouTubeで聴きました。

ゲストがあいみょんで。

拓郎、いろんなアドバイスをしてました。

 

その中で、あいみょんが、原田真二を聴いてると言っていたのです。

あいみょんは、原田真二が拓郎のプロデュースで、デビューしたって知ってんのかな、とか思いながら聴いてました。

拓郎なら、あいみょんに言うかもだし、言わないかもです。

まあ、こうやって、カルチャーは受け継がれてゆくものでしょうね。

雨のハイウェイ

雨のハイウェイ

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ついでにもう1曲。

スウィート・ベイビー  原田真二

スウィート・ベイビー

スウィート・ベイビー

  • 原田真二
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この曲、結構イケてると思いますよ。

今でも斬新。

でも売れなかったな。

カッコいいと思いますけど。

 

私の世代の人でも、これはあまり知らないでしょう。

ただ、松山千春が当時、オールナイトニッポンで、この曲を小バカにしてたので、覚えてる人もいるかも。

千春が一番売れてる頃で、ゴーマンでしたね。

今も変わらないかな。

スウィート・ベイビー

スウィート・ベイビー

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なんで原田真二かと言うと、数日前、夢に出てきまして。

これは、拓郎のオールナイトニッポンを聴いたから、でしょうね。

 

それしか、考えられないです。

老いらくの身ながら、最近は、あいみょんにすっかりハマっているんで。

 

どうでもいい夢なんですが、話しますね(笑)。

 

原田真二が私の生まれた街の、イベントに来ていて。

楽器店のイベントで歌っているんですよ。

私、興奮して、話しかけました。

大声で、ファンですとか騒いで。

その自分の声で、目が醒めました(笑)。

 

拓郎、この曲の詞がひどいと、あいみょんに突っ込んでました。

幸せなんだなぁ。

風のささやき  あいみょん

風のささやき

風のささやき

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この詞、心にしみます。

若い頃の自分、そのままだもの。

僕のことまるで知ってるように笑うなよ

頑張れなんて言うなよクソが

死に物狂いで生きてんだ

そう簡単に言わないでおくれ

これ、以前ブログにも書きましたが、落ち込み切ってるときに、がんばれ、と言われんの、腹立つんですよね、ホンマに。

 

このクソが、って言いたくなる気持ち、わかりますか。

イラッとくるし、悔しいし、ほっといてくれんかなぁ、と。

 

今、こんな歌、歌ってくれる人がいて、みんな幸せやなぁ。

そう思いますよ、ホンマです。

ああ、もう直ぐ0時だなぁ。

みんな、夜更かしするのかな。

 

それでは、今夜は早寝します。

この曲を聴きながら。

とんとろりん、と眠りましょう。

おやすみなさい。

愛してかんからりん  原田真二

愛してかんからりん

愛してかんからりん

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タイム・トラベル~武道館'78~

あいみょんの歌。~超絶絶滅危惧種的青春喜怒哀楽情歌~私は生きていく~

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こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

このところ、毎日あいみょんを聴いています。

あいみょんについて、歌しか知らない私が送る、あいみょん特集。

いわば、私的あいみょん入門編。

 

では、1曲目。

貴方解剖純愛歌 ~死ね~

貴方解剖純愛歌〜死ね〜

貴方解剖純愛歌〜死ね〜

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インパクトある。

私の知るシンガーで、死ね~、と歌ったのは、かのエレカシ、宮本浩次居士とあいみょんだけである。

 

Apple  MUSIC によれば、この過激な詞に放送自粛を行ったラジオ局があったとか。

 

恋というものが、究極の自己愛の発現であるからには、この歌詞は実に真っ当なもの。

私を選ばないなら死んでくれ、という気持ちになるのは自然。

そこまで理性の平衡感覚を失わせるのが、色恋の沙汰。

 

あいみょんと中島みゆき。

その昔、中島みゆきが「怜子」の中で、

人の不幸を思うようにだけは なりたくないと願ってきたが

今夜お前の幸せぶりが 風に吹かれるわたしの胸に痛すぎる

と歌い、愛のエゴが他人の不幸を願う想いに行き着く性(サガ)を、嘆いてみせた。

怜子(リマスター)

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愛していると云ってくれ【リマスター(HQCD)】

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みゆきの愛のエゴは、「生きていてもいいですか」というアルバムで、究極の自己愛の否定へと向かう。

だが、そこから発心したかのように、みゆきは「悪女」で「軽み」の世界へと転身し、危機を脱した。

 

それから数十年。

あいみょんの歌は、その自己愛の罪悪感を軽々と乗り越えて、素直な自分の感情を吠えるように叫び、吐露する。

自己愛の残酷さは含み置きのうえで、自己矛盾、自己撞着のままに。

 

それは、進化かな。

あいみょんが、みゆきの歌を聴いているにしてもないにしても、歌は嘘をつかない。

2曲目。

満月の夜なら

満月の夜なら

満月の夜なら

  • あいみょん
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あいみょん、ベッドインを歌う。

この特集をやりたいと思ったのは、この曲を聴いてから。

曲もいいけど、なんと言っても詞がすごい。

 

男女の初夜を、ここまでオブラートに包み込んで、ソフトにポップに歌える。

このメタファー(隠喩)は、相当な力量がないと書けないよ。

 溶かして燃やして 潤してあげたい 

次のステップは優しく教えるよ

 

君とダンス 二人のチャンス

 

夜は長いから 繋いでいて離れないでいて

この部分はわりとストレートな表現。

だけど、何も知らないネンネは、平気でカラオケで歌っちゃうでしょ。

そして思うのは、歌詞がユニセックスであること。

この曲も、リードしているのは男性みたいに思うだろうけど、女性でも、LGBTの人たちでも全然おかしくない。

 

自分のことを女の子が「僕」、男の子が「わたし」と呼ぶのは、普通なことになっている。

吉田拓郎は、1970年に歌っているよ。

わたしは今日まで生きてみました

「今日までそして明日から」

ロッキング・オン・ジャパン 2020年 10 月号 [雑誌]

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次は、大ヒット曲。

マリーゴールド

マリーゴールド

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あいみょん、王道をまかり通る。

ああ アイラブユーの言葉じゃ 足りないからとキスして

雲がまだ2人の影を残すから いつまでも いつまでも このまま

フルアルバム2枚目で、もはや誰しもが共感できる普遍性を手にした彼女。

この曲なんか、どこの詞を切り取っても、愛の調べを奏でて、リスナーの心をそっとギュッと、いつまでも離さない。

 

私がこのところ、若いアーティストに不満なのは、賞味期限が短いこと。

ちょっと良いアルバムを出したかと思うと、2、3枚で、萎れてしまう。

 

拓郎や陽水、ユーミンや中島みゆきなどのビッグアーティストを聴いてきた耳には、物足りない。

少し売れると、CMやドラマのタイアップが怒涛のように付き、売れ筋の曲を求められて、自分らしさを失くしてしまう。

そんなアーティストが多すぎる。

 

あいみょんのアクの強さは、それを回避できるか?

私は、全然だいじょうぶと思うね。

ホントに、オーラが違うというか、ね。

瞬間的シックスセンス

 

今夜このまま

今夜このまま

今夜このまま

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あいみょん、妄想をかき立てることば遣い。

「広いようで狭いようなこの場所」ってどこ?

「簡単に冷める気もないから とりあえずアレ下さい」の、アレって、なに?

「指先から始まる何かに期待して」の、何かって、アレ?

 

昔、山口百恵の歌に「美・サイレント」という曲があった。

詞の中に、無言の・・・瞬間があって、くちびるだけは動いている。

無言という空白が、究極の妄想をかき立てる詞となっていた。

 

あいみょんの詞も、言葉こそ発しているが、これに近いものがある。

ことばという記号、感情や知性の代替物が、詞である。

 

メタファー(隠喩)を多用する事で、聴き手の想像力を刺激する手法は、日本古来の和歌や短歌と等しい。

同じ歌なのだから、あたりまえだが。

美・サイレント 山口百恵

美・サイレント

美・サイレント

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あいみょんの作詞術。

「ダ・ヴィンチ」のインタビューを読んだ。

あいみょんは非常に読書家のようだ。

 

彼女の読書領域は、なんと○能小説にまで及んでいて、そこでメタファーの極意を会得したらしい。

 

エロチックな内容を、どうしてこれほど、ソフトに抑制した表現に置き換えられるのか?

この秘密は、ここにあったのだ。

 

情事をあからさまに書いてしまったら、それは小説の体をなさない。

小説であるからには、読者のイマジネーションを膨らませるための仕組みが必要だ。

それがダイレクトではない抑制した表現であり、メタファーなのである。

 

「好き」「愛してる」を使わずに、いかに恋愛小説を書くか?

それと同じなのだ。

マトリョーシカ

マトリョーシカ

マトリョーシカ

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昭和的あいみょん。

キラキラに光る何かを追いかけて

私はそれでも愛されなくて

本当の自分を隠し続けてる

私はいつでもマトリョーシカ

マトリョーシカとは、ロシアのお人形。

中を開けると、小さなお人形が入っていて、その中にはまた小さなお人形が入っている。

無限ループのお人形。

 

マトリョーシカに託して、偽りの自分を演じてる。

そういう哀しい恋もあったっけ。

昭和の女だな。

 

あいみょんのインタビューを読んでみて、やっぱり私自身との共通点がすごく多いのに気づいた。

これは相当前の私のツイート。

あいみょんもインタビューで同じことを言っている。

太宰 治の"人間は恋と革命のために生まれてきたのだ"って言葉が好き。生きることと死ぬことと恋愛は一緒やなと思います。

「SKREAM 」あいみょんインタビューより。

斜陽

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ピアノ・ソロ あいみょん Selection

生きていたんだよな

生きていたんだよな

生きていたんだよな

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あいみょんの一人語り。

あいみょんのメジャーデビュー曲にして、神曲。

自殺したいとか思ったり、大親友が死んじゃったりした人にとっては、一度聴いたら忘れられないよな。

 

私も死をテーマにした曲をこのブログでたくさん紹介してきたけれど、こんな曲は、ほんと無かった。

今の君に、あなたに、心から寄り添い歌うあいみょんはすごいし、素敵だな。

青春のエキサイトメント

 

君はロックを聴かない

君はロックを聴かない

君はロックを聴かない

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アナログ好きなあいみょん。

最新アルバムをアナログレコードでもリリースしたあいみょん。

きっと、レコードのある家庭で育ったんだろうな。

君はロックなんか聞かないと思いながら

少しでも僕にちかづいて欲しくて

ロックなんか聞かないと思うけれども

僕はこんな歌であんな歌で

恋を乗り越えてきた

この歌なんか、オレはロックに救われた、なんて言ってる昭和のオジサンみたいな歌だ。

吉田拓郎も尾崎豊も、この中に入ってんだよな。

 

だから、私も大好きなんだけどサ。

生きて行け〜、超えて行け〜、みたいな感覚も混じりつつ…。

まだまだ、いい曲はあるんだけど、自分で探して聴いてみて。

今年、2023ツアー、私も参戦するよ。

たくさん、予習しとかなきゃな〜。

 

では、最後の曲。

愛を知るまでは、死ねないよ。

あたりまえさぁ。

愛を知るまでは

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