こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。
拓郎が、最後のテレビ出演を終えて、引退を宣言。
拓郎さん、お疲れ様でした。
拓郎は、私の血肉の一部であり、青春そのものでした。
以前のパフォーマンスが出せない、そのための引退。
それは、正しい選択だと思います。
本日は、吉田拓郎の歌を聴いてもらいます。
それでは、1曲目。
祭りのあと
詞は、岡本おさみ。
学生運動が終焉を迎え、大いなる夢が虚しく散ったあと。
この歌は、そんな時代の空気を見事に表現しています。
1970年代。
吉田拓郎というシンガーは、まさしく時代が生み出したヒーローと言えるでしょう。
ここから、新しい歌たちの時代が始まるのです。
マークⅡ
才能ある者の使命。
先日放送の「LOVE LOVE愛してる」最終回で、一番印象に残ったエピソード。
拓郎が篠原ともえに、デザイナーになれ、と言った理由を明かすところ。
「自分が持っている才能は、それをみんなに配らなきゃいけないんだよ。
おれもいい歌が出来たら、それを届けて、みんなに歌ってもらうよ。
おれもそういうふうにしてきたから、篠原もやるんだよ。」
そのとおりだなって思いました。
才能なんかない、と思っていても、それを届けることが、たった一人の人間の心を奮い立たせることができるなら、それがその人の役割なんです。
このブログも、わずかながら必ず読んでくれる人がいる。
ならば、自分は書かなきゃな、と思わせてくれました。
上のラストアルバムのアナログ盤ジャケットは、篠原ともえのデザインだとか。
あんなやんちゃだった女の子が、ここまで成長するのか、という驚き。
今や世界的デザイナーになった彼女を後押しした拓郎、さすがだなと思います。
ここらでちょいと、茶番です。
80年代、ショッキング・ビートルズとかの、メドレーカバーが流行ったことがありました。
これを、吉田拓郎バージョンでやった覆面バンドがいたのです。
正体は果たして?
ま、聴いてみてください。
スターズ⭐️オン23吉田拓郎 ビートボーイズ
答えがもう出てますが(笑)。
私は、この曲をライブで聴いたんですよね。
1986年、ONE LAST NIGHT in つま恋。
行きましたよ、静岡県掛川市、伝説のつま恋。
1975年と同様、ほんとに朝まで歌ったんですから。
夕方から始まって、翌朝6時頃までだったかな。
このときのゲストは豪華でした。
かぐや姫、ビートボーイズ(アルフィー)、山本コータロー、猫、浜田省吾(ドラムスのみ)、かまやつひろし、小室等、武田鉄矢、加藤和彦などなど。
この頃、つま恋まで行くのは大変でした。
JR (この頃はまだ国鉄)の駅から歩いて会場へ。
駅近くのうどん屋で食べたうどんが、まずくてね。
ちなみに、このときも拓郎は、もうライブはやらないとか言ってました。
私は、本気にしてませんでしたけど。
ひらひら
この曲は、イントロが好きでした。
「吉田拓郎全曲集」を買って、演奏どおりに弾けるようになったときは、感激しましたよ。
若い頃覚えた指の動きは、ずっと忘れないんですよね。
今でも譜面の読み方は忘れても、レコードどおりに弾けてます。
古きよき時代の終わりと、激動の時代の幕開け。
ここ数年来、疫病の流行、ナショナリズム台頭のきざし、戦争の勃発、経済の行き詰まり、人命の軽視、世界を二分する独裁者の復活等々、目に見えてまた、人間の愚かさが世界を支配する時代が始まろうとしています。
大げさに言えば、拓郎の歌っていた時代は、人間の良識が生きていた。
これからは、非常に危うさを感じます。
日本が戦争ができる国となり、誰もそれに反対しなくなり、自由な発言が統制される…。
そして、またも理性を失くした愛なき時代がやってくるのではないか…。
そんな予感がしてならないのです。
アジアの片隅で
レコードバージョンはこちら。
吉田拓郎が、歌わなくなる。
それは、私たちの世代にとって、本当に大きな出来事なのです。
拓郎、ありがとう。
そして、さよなら。
拓郎とともに歌った友よ。時代よ。