MIDNIGHT HERO

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甲斐バンド、16年振りのオリジナルアルバム「ノワール・ミッドナイト」全曲レビュー。

ノワール・ミッドナイト(AL+DVD)(初回生産限定盤)

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こんばんは。デラシネ(@deracine9)です。

 

久しぶりに、甲斐バンドのオリジナルアルバムが出ました。

今夜は、「ノワール・ミッドナイト」全曲を紹介します。

 

ノワール・ミッドナイト

ノワール・ミッドナイト

ノワール・ミッドナイト

  • 甲斐バンド
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

初めて甲斐バンドを福岡市民会館で観たのが、高校生のとき。

それから、45年、聴き続けてきた。

 

人の世の旅の途中は、いろんな雑事に紛れ、遠ざかったりもしたけど。

 

アルバムタイトル曲。

夜のとばりに聴こえてくる、メロウで甘美な大人の音楽。

 

相当作りこんでいる感じ。

アルバム全体に言えることだが。

HEY MOON !

HEY MOON!

HEY MOON!

  • 甲斐バンド
  • J-Pop
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田中一郎の曲。

ノリはいい、テンポもいい。

すごく懐かしのメロディって気がする。

 

だけど、もっといい曲書けるだろ、一郎。

おまえの才能からすれば、ナァ。

 

もう数十年前、大阪城ホールだったかな。

一郎が必死にギター鳴らしてるのに、みんな甲斐よしひろばかり見てて(笑)。

 

その頃は、大阪でも甲斐バンドといえば、凄まじい人気でね。

鶴瓶も、花園ラグビー場に来てたんだね。

 

「生きることを素晴らしいと思いたい・コンサートツアーの12万人」福音館書店・刊。水岡隆子/ 福音館書店編集部・編。池田尊彦・写真。 Amazon

 

「生きることを素晴らしいと思いたい。コンサートツアーの12万人」

むかし、こんな本が出た。

 

「甲斐バンド」という字は、帯のみ。

本の表紙には、まったく書いてない。

 

中身は、1986年、甲斐バンド解散コンサートのツアードキュメント。

 

タイトルは、ご存じのとおり「破れたハートを売り物に」の歌詞の一節。

 

出版したのは福音館書店。

児童書を専門とする出版社だ。

 

つまり若者達の青春模様を描くのが、出版の主たる目的だった。

コンサートに集まった若者達へのインタビューや、写真などで構成されている。

 

一種の社会現象だよね。

のちに尾崎豊が、こんな感じになっていくんだけど。

「生きることを素晴らしいと思いたい・コンサートツアーの12万人」福音館書店・刊。水岡隆子/ 福音館書店編集部・編。池田尊彦・写真   Amazon

 

チャーリー!ブルースを唄って

チャーリー!ブルースを唄って

チャーリー!ブルースを唄って

  • 甲斐バンド
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オリジナルフルアルバムが、16年振り。

 

ジムに通い続けている甲斐よしひろ、ここんとこ、そういうイメージだった。

でも、作り続けていたんだよ、こんな曲達を。

 

ちなみに、この曲は照和の盟友、あかんべぇの秋吉圭介の曲だよね。

秋吉さんの、いつ頃の曲なんだろう。

 

照和のマネージャー、YAMAHAの名物ディレクターと、裏方で長渕剛やチャゲ&飛鳥のサポートをしながら、自分でも作り続けていたんだね、やっぱり。

 

そういうところ、見習わないとな。

Blood in the Street 

Blood in the Street

Blood in the Street

  • 甲斐バンド
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おいらは、甲斐が若かった頃の、ツヤのある声が好きだった。

今はそれなりに、枯れてるよね。

 

でも、その声に合う曲をちゃんと作ってる。

こんなイカしたロックを、還暦過ぎたオヤジが作るかよ。

 

十代の頃は、今も甲斐バンドを聴いている自分を想像していなかった。

 

だが、年老いた甲斐が、聴衆のまばらな場所で、女房や子供相手に歌ってる姿は、なんとなくイメージしていた。

1979年12月。

NHKホールのコンサート前のインタビューで、甲斐は言ってた。

「50を過ぎて、聴き手が女房やガキだけになっても、たぶん演ってるよね。」(*1)

 

だが今の甲斐バンドは、そんな若い頃の空想をはるかに超えている。

メジャーレーベルからアルバムを出してるし、ホールツアーをやってる。

 

(*1)このときのコンサートは、NHKがテレビで放送した。インタビューは、今、YouTubeで見ることができる。

➡️  甲斐よしひろインタビュー ‘79 NHKホール - YouTube  

 

1986年の武道館公演の一日。当日のチケット。

夜の向こうのブルース

夜の向こうのブルース

夜の向こうのブルース

  • 甲斐バンド
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「負けまいとあなたは 乳飲み子を抱いて丘に登る」

このフレーズが、映画のワンシーンのように、記憶の片隅に残る。

 

甲斐バンド、デビューから50年か。

当時の聴き手もほとんどが、ふつうに還暦越えだよ。

その子供達が、またファンになるってパターン。

 

日本では、吉田拓郎、アルフィー、ユーミン、中島みゆき…。

海外では、ストーンズやスプリングスティーンみたいに。

 

だが、時代は変わったね。

 

ここ数年は、往年のファンから見れば、過去の栄光にしがみついて、みっともないと思うことも多かった。

 

それでも歌うのをやめないってのが、すごいところ。

ブレないのが、甲斐よしひろという男さ。

フォーチューン・クッキー

フォーチューン・クッキー

フォーチューン・クッキー

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物語があるね、どの曲にも。

タイトルはAKB みたいだけど、いい曲だよ。

 

これは酒場で作った歌だな。

全部がそうなのかな、甲斐よしひろの場合。

 

甲斐が「安奈」の歌詞を、バーのコースターに書いた話をするのを、テレビで何回見たことか。

 

やっと、コメンテーターは卒業したね。

バラエティ番組で甲斐を見るのは、正直イヤだった。

これが、あの甲斐か、とガッカリした。

1979年、「HERO 」が売れた時。

ザ・ベストテン出演拒否して、それでも追いかけてくるTBS。

 

出演には、甲斐バンド側が条件を付けた。

 

サウンドストリートの公開LIVEを、生中継すること。

黒柳徹子と久米宏との掛け合いはしないこと。

出演は、一度限りとすること。

 

そして生中継での水割り事件。

 

そういう叛骨みなぎる甲斐が、好きだった。

 

ようやく畳の上で死ねる、とか鶴瓶に話してるのもイヤだった。

ロックしてねーなって、正直思った。

 

これも、おいらにとっての甲斐が、いかにヒーローだったかってこと。

その裏返しの想いさ。

ブルー・ピリオド

ブルー・ピリオド

ブルー・ピリオド

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松藤英男の曲。

 

透明感ある声は健在だ。

音もまた、少女の澄んだ瞳のよう。

 

甲斐バンドなんだから、松藤は必須。

昔から芸達者だよね。

 

甲斐のサウンドストリート、カラオケ大会の「月の法善寺横丁」は、笑えた。

 

「ビューティフル・エネルギー」は、どこかの高校の体操音楽で使われてたらしい。

実際に、それで体操やってた友達から聞いた。

RINGS 

RINGS

RINGS

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2004年に早逝した大森信和の曲。

 

その大森信和が、このアルバムで甦った。

 

まるでビートルズの新曲、みたいな話。

そんな音源があったの、みたいな。

 

シブいな、相変わらず。

 

おいら、こういうロマン派の音?が好きだ。

「くだけたネオンサイン」も大好きだし。

 

アルバムの最後の曲で、インストゥルメンタル。

映画のエンドロールのよう、って甲斐も言ってた。

 

大森信和、もっと生きて、甲斐バンドを助けて欲しかった。

これも、おいらの勝手な願い。

ランナウェイ・ブルース

ランナウェイ・ブルース(NEW REMIX)

ランナウェイ・ブルース(NEW REMIX)

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まだまだおいらも、燃えなきゃな。

好きにやるさ、心と身体が滅びるまでは。

 

ロックは、転がる石のように、疾走することだろうよ。

だが、ちょっとヤバくなったら、逃げちまえ。

誰が何と言おうと、構うもんか。

 

おいらの人生、どう使おうと、おまえらの知ったことじゃねえ。

いつかはまた、陽の目を見ることもあるだろうよ。

今ヤバいなら、逃げちまえ。

 

これも、甲斐から学んだよ。

最後の曲。

黄昏に消えた

黄昏に消えた

黄昏に消えた

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甲斐らしい別れのラブソング。

取り残されたのは、男の方だった。

 

これと「Blood in the Street 」「ランナウェイ・ブルース」は10年前のリメイクで、他の数曲も、メンバーのオリジナルをブラッシュアップした曲とか。

 

だが、それがなんだってんだ。

このアルバムは、大森信和も含む4人の甲斐バンドの、オリジナルアルバムなんだ。

 

どれも、いい感じに仕上がってるじゃないか。

 

なんだかんだ言って、このアルバム、結構気に入った。

 

音楽批評には、全然なってないな。

いい加減なレビュー、と言われても仕方ない。

 

老いぼれの、たわごとだよ。

 

だが、4人の甲斐バンドが聴こえてきたから、想いを正直に綴った。

 

それでは本日はこれで終わりです。

おやすみなさい🌕。

 

「生きることを素晴らしいと思いたい・コンサートツアーの12万人」福音館書店・刊。水岡隆子/ 福音館書店編集部・編。池田尊彦・写真   Amazon