小説の読み書き🖊️
I Love You オフコース I can't Tell You Why Eagles Love John Lennon Frajile スティング 初恋が泣いている あいみょん あとがき 小学校一年か二年、七つか八つの頃だった。 その人のことは、名前も容姿も声の抑揚も、はっきりと覚えている。 なぜその記憶…
二十歳の頃。 時に愛は オフコース Eleanor Rigby The Beatles Message in a Bottle The Police LADY 甲斐バンド さよならの今日に あいみょん 二十歳の頃。 私は、市井の凡人にすぎない。 だから、こんな私事など、だれも関心はないだろう。 だが、思春期の…
危険な道連れ 蒸し暑い夏の夜だった。 町の喧騒が、嘘のように静まりかえっていた。 玲子は、うつむいて目を閉じている。 言い合いになった後の気まずさが、二人に沈黙を余儀なくさせた。 彼女は、頑なだった。 僕の説得に応じようとはしなかった。 かと言っ…
見返り美人 おまえさんの言うとおりだったよ。 わかってる、いまさらなにを言ってもしょうがない。 だから、こうやって飲んだくれてんじゃねえか。 もうやめとけ、だと。 客商売が、バカなこと言うな。 飲ませてくれ、頼むからよ。 ニ年になるかな。 オレが…
襟裳岬。耳をすますと、泣きしだく風の音が聞こえる。時にあらあらしく、時にやさしい、海岸線に打ちよせる波濤のさざめきも。日々刻刻と、空と海とが一体となり、大地の先端を色とりどりに染めあげる。私は、それらの風景の一部と化し、無機質な物体となっ…
MOON あたしの生まれた町は、空がいつも灰色に煤けていた。町の中心部を流れる川は、工場の汚染水を多量にはらんで、油ぎったヘドロの水泡を浮かべ、顔を背けたくなるような異臭を放っていた。
バラッドをお前に もうどれくらいになるかな、お前と出会って。 その頃、お前は女暴走族、いわゆるレディースのヘッドで、その評判はオレの耳にも入ってた。 だだっ広い駐車場のあるコンビニの前で、偶然、オレはお前を見かけた。 すげえド派手なメイク決め…
Fin 貴方には、爪を噛む癖があった。 出会った頃、私は貴方の、少しの仕草も見逃さなかった。 すべてが素敵で眩しくて、愛おしかった。 ふたりで迎える朝、起き出すなり私の唇を奪おうとする貴方。 そんなときの私は、このまま死んでもいいと思っていた。 い…